今「利息制限法による上限金利と出資法による上限金利」について熱い検討が金融庁で行われています。これは、消費者金融から高金利で借り入れた人たちによる「利息制限法と出資法の上限金利の差」の裁判や、自己破産や自ら命を絶つ多重債務者の増加などが背景にあります。
貸し金業等の上限金利引下げに関する金融庁の素案(自民党に提示したもの)


多重債務者は約230万人、平均借入れ残高200万円

平成16年の自己破産申し立て件数は21万1402件(「司法統計年報」より)に上り、平成14年から連続して20万件を超えています。2006年3月に全国信用情報センター連合会(全情連)が実施した「全国33の信用情報機関に加盟している貸金業者が無担保無保証で融資している個人顧客」調査で
  • 無担保無保証で融資を受けている人は1399万人
  • 借入先が1社のみの人は598万人
  • 借入先が5社以上の人(多重債務者)は229万人
  • 4社以上から借り入れている人の3割は滞納
  • 平均借入れ残高は200万円

と、多重債務者の実態が初めて明らかになりました。

多重債務相談は30代がトップ

多重債務に陥り日本クレジットカウンセリング協会・東京センターで2003年にカウンセリングを受けた年代のトップは30代で34.5%、ついで20代が29.9%と全体の約65%を占めています。また2004年同協会・名古屋センターで受け付けたカウンセリングでは、30代は34%と前年の東京センターと同程度でしたが、20代は16%と約半減しています。それに対し50代以上が約1.8倍の30%と激増し、高齢者の多重債務が問題化してきました。

借入れ理由のトップスリーは
  1. 生活費
  2. 収入減・失業・倒産
  3. 遊興・飲食・交際

です。

高齢者が多重債務に陥いる理由に、自宅のリフォームでローンを組みその返済で生活費が不足したや、入院費の支払のため等があげられています。

「グレーゾーン問題(任意性、書面交付義務等)と金利規制のあり方」(平成18年3月10日金融庁)に
グレーゾーン問題(任意性、書面交付義務等)と金利規制のあり方

とあり、多重債務者の大多数が出資法の上限金利では返済不能に陥いることが避けられないことが明らかになりました。
<利息制限法と出資法の上限金利一覧>
利息制限法と出資法の上限金利一覧