ATMの利用制限って?
偽造・盗難キャッシュカードによる預金の引出しや振込め詐欺の入金手段に使われているATM。利用者だけでなく金融機関にも対応が求められ、金融機関では、- ICや生体認証ICキャッシュカードを導入する
- ATM利用の引出しや振込みに利用限度額を設ける
といった対策を進めてきました。
キャッシュカードを使った現金の引出しや振込等を行える金額を設けたり引き下げた理由として、某銀行は、
多くの銀行では、1日あたりのATM利用限度額を、引出しは50万円、振込や振替は100万円~300万円に設定しています。この金額設定では不都合な人は、限度額を変更することもできます。変更できるのは
- 1日あたり利用限度額
- 1日あたり利用限度回数
- 1ヶ月あたりの利用限度額
です。利用限度額や回数を引き上げる場合は、通帳あるいはキャッシュカードと届出印、本人確認ができる書類を窓口に持参し手続きをとる必要があります。一方、引き下げる場合はATM操作で可能、という銀行が多いようです。
各銀行のホームページより抜粋した。 |
デビットカード普及に影響か?
多額の現金を持ち歩くのは不安です。そこで、高額商品の決済にはクレジットカードを使う人が多いようです。ところが最近では、高額商品でもクレジットカードではなくデビットカードで決済する人が増えているとか。理由は?ある家電量販店では、「ポイント還元=現金・デビットカードは10%、クレジットカードは8%」と、デビットカード決済は現金と同じ扱いで、クレジットカードより「お得」というわけです。利用できる決済は、家電量販店やデパート、病院、ホテル、レストラン、宅急便、タクシー料金と幅広く利便性が高まっています。これらの理由から、クレジットカードよりデビットカードを利用する人が増えたというわけです。実際に、「日本電子決済推進機構によると、2005年の利用実績額は8014億円。3年前の2倍・・・・06年は9000億円と推計。」(日本経済新聞 8月21日付より)
しかし、ここにきて予想もしなかった逆風が発生しました。それは、
1日の利用限度額は、なんと「キャッシュカード+デビットカードの額」となっている(金融機関によって異なる)ではありませんか。これでは、旅行先や高額の買い物、入院費の清算などでデビットカード決済ができない事態に陥ることも考えられ、「クレジットカード代わりに使えるデビットカード」の利便性が損なわれてしまいます。
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