貯蓄/貯蓄できない人のための貯め方

あなたのお金に意思を持たせる「エコ貯金」(4ページ目)

お金は世界中を駆け巡っています。その流れにあなたの意思を反映したいと思いませんか? エコ貯金ならそれができます。どこで扱っているのでしょうか。

大沼 恵美子

執筆者:大沼 恵美子

貯蓄ガイド

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株式購入や投資信託でエコ貯金

クリーンエネルギーや産業廃棄物、環境汚染、水資源等に取り組んでいる企業の株式や、それら企業を組み込んだ投資信託(SRIファンド)を積極的に購入することでお金に意思を持たせる、それが投資型「エコ貯金」です。SRIは社会的責任投資という意味で、選択基準は、コーポレートガバナンス、ディスクロージャー、コンプライアンス、IR、人権、福祉、雇用、環境活動、社会貢献、リスク管理などに対する配慮・実行状況・執行体制などがあげられます。公募SRIファンドは2007年12月末50本ありました。


市民ファンドでエコ貯金

ある目的のために発行される債券を購入する、投資型「エコ貯金」の一種ですが、SRI投資信託を購入するより明確に意思を示すことができます。どんなファンドがあるかというと
  • 市民ファンド:市民が主体となって出資する
  • 市民参加型市場公募地方債(ミニ地方債)
  • ワクチン債

■市民ファンド
「温暖化防止おひさまファンド」や「市民風車ファンド」があります。「温暖化防止おひさまファンド」は、市民主体のおひさまエネルギーファンド株式会社が出資を募集するもので、集まった資金は太陽光発電所の設置や省エネルギー事業、森林資源(木質バイオマス)などを活用したグリーン熱供給事業、風力発電などに取り組む他のファンドに直接投資されます。「市民風車ファンド2008石狩匿名組合」は「市民風車」を設置するためのファンドで、2006年末までに9基が設置されています。

■市民参加型市場公募地方債(ミニ地方債)
地域の住民だけが購入できる地方債です。使用目的が明確で金利や償還期間が適当ということから人気があります。例えば、板橋区が2008年2月25日に発行した「平成19年度第1回公募公債」は、板橋区保健所・板橋健康福祉センター改築事業に使うための地方債で、期間5年、金利1.2%でした。

■ワクチン債
世界銀行などの支援のもと開発途上国の子供たちへのワクチン投与を支援する「ワクチン債」は国際金融ファシリティ(IFFIm)が発行し、集まった資金はGAVIアライアンスを通じて世界70の開発途上国の医療や予防接種に利用されます。


海洋汚染や地球温暖化、エネルギー問題、食糧問題、水不足、戦争や民族紛争など私たちを取り巻く地球環境は悪化する一方です。経済至上主義、利益至上主義で突き進むと地球上の生きとし生けるものすべてが立ち行かなくなる時がやってきます。個々の力は弱いですが、お金を上手に集め働かせることで持続可能な地球を取り戻すことができるかもしれません。その一歩がエコ貯金です。明日では遅いのです!

【関連リンク】
  • A SEED JAPANについてはこちら
  • おひさまエネルギーファンド株式会社についてはこちら
  • 株)自然エネルギー市民ファンドについてはこちら
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