マネーゲームが始まるのか!?
お金が消えてしまう可能性が高いのがマネーゲーム。手出し無用? |
理由の1つは、マネーゲームです。マネーゲームとは、株価が安くなったところで大量に買って、株価が1円、2円上がれば売って儲けるということが繰り返されることです。
私が始めて目にしたマネーゲームは、2003年の11月に上場廃止になるかどうかで話題になった「あしかがフィナンシャルグループ」です。今は上場廃止になってしまいましたが、マネーゲームの標的になってしまいました。株価は1円になり、大底の1円で買った投資家が2円で売り抜く、この繰り返しでした。とても危険な銘柄だったので、当然長期で持つことはできませんし、株価が上がる要因がないので、1円抜きは当たり前の状況だったのです。
そんなとき、あしかがフィナンシャルグループ株で儲かった投資家が、ビルからお札を放り投げる事件が起き「もしかしてあしかがフィナンシャルグループ株って儲かるの?」という憶測でいったんは株価が上昇。しかし、結局は上場廃止になり幕を閉じたのです。
今、ライブドアは審査中ですが、堀江前社長の再逮捕があれば上場廃止になる可能性が高いのが実情です。東京証券取引所の西室泰三会長兼社長は2月20日に、早ければ堀江前社長の再逮捕の段階でライブドアの上場廃止の可能性を示唆しています。しかし上場廃止が決定されれば、その影響は計り知れません。その点を東証も考慮しているようです。
マネーゲームが市場に及ぼす影響
東証はマネーゲーム化したことに懸念を示しています。 |
もしそんなことになると、市場が混乱してしまうだけでなく、多くの投資家にとっても大きな痛手になります。「買ったのはいいけど、売れない~」という状況になるのは当然ですが、東証のシステムが停止すると、他の市場に多額の資金が流れてしまうのです。
例えばジャスダックに多額の資金が流れてくると、ジャスダックで売買している投資家の約定通知が届くのが遅くなってしまい、自分は株を買えたのかどうかがわからない状況になります。その間、もちろん株価は動いているのですが、約定通知が来ないので売るに売れないのです。もちろん注文の取り消しなども遅れるので、どうすることもできなくなってしまうのです。
また株が上がった場合は利益確定、下がった場合はロスカットができないので、全くのお手上げ状態。こういうことになりかねないのが、マネーゲームの怖さでもあります。これらを踏まえて考えると、手を出さないことも1つの策として考えておく必要がありそうです。
一口に上場廃止といっても、実は理由は様々。次のページは、上場廃止になる基準についてです。