株価が気にならない投資
株式会社 エフピーウーマン代表取締役の大竹のり子さん。FPという立場から、お金に関する取材やセミナーなど多方面で活躍中!! |
株式会社 エフピーウーマン代表取締役の大竹のり子さんが提唱する「コンサバ投資」。これは「焦らない。ガツガツしない」がモットー。最近「コンサバ投資じゃダメですか?」という本も書かれていて、その中でかしこい大人の投資を紹介しています。
大竹さんの著書「コンサバ投資じゃダメですか?」。いえいえ、むしろ、コンサバ投資の方が、気が楽でいいのでは? |
もともとその会社が好きであれば、株価の変動による不安も心配もかなり軽減されるのではないでしょうか。「株を持っていれば優待がもらえるし」といった具合に、株による利益から視点をはずすこともできます。つまり株主優待が株価変動を気にならなくさせる1つの要因になるのです。
株価の変動に一喜一憂しない投資生活は、とても楽です。株価が下がるととてもナイーブになったりストレスもたまってしまいますが、それでは、楽しい生活を送るための投資が、逆の意味になってしまうのです。そうならないためにも、楽な投資を考えることがかしこい大人の投資なのではないでしょうか。
投資とは何なのか?
そもそも投資とは一体どういう意味があるのでしょうか。かんたんに、年代別に考えて見ました。■若い世代
働きだして間もない場合、資産運用を考えるということも少ないと思います。なので、投資を通して、経済の動きや仕組みを勉強するという意味があると考えることができます。また自分が社会においてどういった立場にあるのかなど、自分のことを考えるきっかけになる場合もあるかもしれません。
■30代~50代
この世代は、しっかりとしたマネープランを立てることが大切です。マイホームの購入や子供の教育費など、大きなお金が必要になるのもこの時期。ローンを組むことで、金利や経済に敏感になることもあり、それと同時に資産運用を考えていく時期でもあります。ただ、大きな買い物があるだけに、お金がないという理由で資産運用を後回しにするパターンも多くなってしまいます。しかし、資産運用を始めるのは早ければ早いほど有利。そのことを知っているかどうかで、将来の大きな差になってしまうのです。
■定年後
定年後を暮らす一番の収入源は年金ではないでしょうか。それにプラスして退職金があるのですが、このステージでのテーマは「どこまでお金をもたせるか」です。
というのも、年金だけでは、一般的な家庭において月4万円~5万円の赤字になるのです。大竹さんの著著にもありますが、総務省統計局がまとめた世帯主が60歳以上で、無職世帯の家計収支によると、毎月4万3000円が不足することがわかります。
この赤字を預貯金で補っていくわけですが、そうなると預貯金は減っていく一方です。もちろん退職金などもありますが、長寿国日本を考えるとかなり厳しい状況なのではないでしょうか。
そこで、運用を考えるのです。仮に3%で運用することができるのであれば、預貯金が底を突く時期を延ばすことができます。決して高い利回りではないのですが、少なくとも資産の目減りのスピードを遅くすることが可能なのです。
ただ、投資を始めるタイミングもかなり需要で、仮に60歳からのスタートの場合は、どうしても不利になってしまいます。その理由は、投資経験がないからです。投資には経験が必要です。しかも退職金など、ある程度まとまったお金を運用するには、それだけの力量が必要なのです。
それまで株をやったことがない人が、いきなり1000万円を動かして、しかもリターンを狙えるかというと、それは難しいかもしれません。なので、投資の勉強として若いうちから投資に慣れることが、実は重要なことなのです。
さて、次のページでは、証券会社選びやFXのことを大竹さんに聞きました。FPという立場から、するどい指摘があるかもしれません!次のページへ>>>