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「ノーロード」のコストはゼロではない?

投資信託を選ぶとき、よく目にするのが「ノーロード」。手数料がかからないからお得だ!と思ってしまいますね。でもちょっと待った!実は違う部分でコストがかかっている可能性があります!

川崎 さちえ

執筆者:川崎 さちえ

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販売手数料だけでいいの?

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気がつかないところで、しっかりコストがかかっている?!
投資信託を買う場合、みなさんは何を一番注視しますか?

販売手数料という方が多いのではないかと思います。今では販売手数料が無料の「ノーロードファンド」も数多くあり、そういったファンドであれば無料で売買できると思いがちです。しかし、実はそれだけでは見落としがあるのです。

販売手数料が無料でも、違うところでしっかりとコストがかかっているのです。そう、「信託報酬」です。

信託報酬というのは、投資家が投資信託を保有している間、間接的に負担するファンドの運用・管理サービス料というイメージです。運用会社や、販売会社、信託銀行にそれぞれ支払われています。

気になる「信託報酬」ですが、いったいどのくらいなのか。これについては「投資信託説明書」で確認することができます。通常は年率で記載されています。

しかし、実際のところは日割りされて、毎日1回、基準価額が計算されるときに費用として投資信託財産から支払われています。つまり、投資信託を持ち続ける限り、毎日毎日支払を行っているのです。

ノーロードの落とし穴

販売手数料が無料である「ノーロードだから」と言って、何も料金がかからないと勘違いしてしまうことがありますが、実は信託報酬をとられていることがあります。しかも、よくよく計算してもたら、販売手数料を取っている投資信託のほうが、トータルで見ればコストがかからなかったということもあるかもしれません。

例えば、販売手数料が3%(購入時)で、信託報酬が0.5%(年率)の投資信託と、販売手数料は無料(購入時)だけれども信託報酬が1.5%(年率)の投資信託を同じ10年保有した場合のトータルコストを考えてみましょう。
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1年の信託報酬なので、10年では、それぞれの信託報酬を10倍にする。

10年で信託報酬は、それぞれ5%と15%となります。それに販売手数料をプラスすると、上にあるようなパーセンテージが出てきます。

最初はやはり販売手数料がかからないファンドのほうがコスト面ではいいと考えてしまいます。しかし、長い目で見たときには、信託報酬で大きな差が出てきてしまうので、この点には注意が必要です。


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