株・株式投資/株式投資のリスク管理や注意点

損切りが素早くスマートにできないのはなぜ?(3ページ目)

「損切りができない」。これは多くの投資家が思うことだと思います。頭では素早い損切りが重要だとわかっているのに、なぜ損切りができないのでしょう。これにはちゃんとした理由があったのです。

川崎 さちえ

川崎 さちえ

フリマアプリ・ネットオークション ガイド

ネットオークション歴19年、フリマアプリ歴9年。NHK「あさイチ」をはじめとした多数の情報番組に出演し、経験に基づいた実践型のフリマアプリやオークションやの魅力を伝えている。

プロフィール詳細執筆記事一覧

なぜ、そこで買わないのか? 

株価が上がると思うのであれば、そこで買えばいい。でもそれができないのは、なぜ?

株価が上がると思うのであれば、そこで買えばいい。でもそれができないのは、なぜ?

先ほど、損切りできない理由の1つに、株価が上がることへの期待を挙げましたが、ここで考えたいのが「だったら、株を買い増ししたら?」ということです。

株価が底を打って上がっていくと思うのであれば、安い株価で買って平均取得単価を下げておけば、株価が上がっていったときに利益も出しやすくなります。しかも買い増しをするということは、株数が増えることでもあるので、その分利益の額も増えます。

でも、実際のところ、買い増しをしない人もいます。資金の面もあるかもしれませんが、そこで買い増しをしないことはある意味矛盾していることだと思うのです。つまり、心の奥では「もっと下がるのでは?」という気持ちがあるのだから、だったらいったん損切りをしてしまったほうがいいのではないでしょうか。
 

損切りラインを決めよう 

スムーズな損切りをするためには、前もって「どこで損切りをするのか?」という目安を設定しておくことが重要です。そうしないと、きっとズルズルといつまでも塩漬け状態にしておくことになっていまうと思うのです。

その目安としては、金額で考えるのか、パーセンテージで考えるのか、いくつか方法があるとは思うのですが、肝心なのはどこまで耐えることができるのか?です。これは資金的な面と精神的な面の両方を考えた場合。

資金面で考えたとき、次の投資にまわせるだけのお金を残すことは絶対に必要なことになります。なので、最低単元株数で買うことができる、ある程度まとまった金額は残すようにしましょう。

精神面は、下がっていく株価を見ることに耐えられるかどうかです。実際、株価が下がってくるとイライラしますし、生活全般で見てもよくありません。しかも、仮に株価が半分になってしまったら、そこから買値まで戻るには、株価が2倍にならないといけないわけで、これはけっこう長い道のりです。

株価の下落に耐えたとしても、今度はそこから2倍になるまでの辛抱が必要になるわけで…。これはかなりきついと思います。

こういったことにならないためには、あらかじめ「損切りライン」を決めておくことがとても重要になります。そして、もしすでにこのラインを超えてしまっているのであれば、すぐに損切りをして次の投資チャンスを見つけましょう!
 

  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
本記事の内容は一般的な情報提供を目的としており、特定の金融商品や投資行動を推奨するものではありません。
投資や資産運用に関する最終的なご判断はご自身の責任において行ってください。
掲載情報の正確性・完全性については十分に配慮しておりますが、その内容を保証するものではなく、これに基づく損失・損害などについて当社は一切の責任負いません。
最新の情報や詳細については、必ず各金融機関やサービス提供者の公式情報をご確認ください。

あわせて読みたい

カテゴリー一覧

All Aboutサービス・メディア

All About公式SNS
日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
公式SNS一覧
© All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます