昭和61年4月からは、国内に住所のある20歳以上60歳未満の人すべてが、国民年金に加入することになり、専業主婦にも自分名義の年金を受給できる道が大きく開かれることになりました。妻の年金権が確実に保障されることになったのです。しかし、離婚した夫が厚生年金に40年程度加入していれば、月額15万円以上の年金は受給しているのに対して、専業主婦であった妻には2~3万円の年金・・・というケースが珍しくありません。

「離婚」は、わが国特有の問題ではありません。諸外国の年金制度ではどんな取り扱いをしているかというと・・・アメリカでは、婚姻期間が10年以上ある場合は、62歳から前夫の老齢年金の50%が支給されますし、ドイツやスウェーデンでも離婚の際に取り決めをすることで年金権を分与することが認められています。

さて、少し話は変わりますが、離婚した前夫が死亡した場合はどうでしょうか。結構この種のご相談もあります。「離婚した夫が遺した遺族年金をアテにはしたくないけれど、それがあると、もう少し生活が楽だったと思います。」と言ったT子さんの言葉は今でも忘れられません。

わが国の場合は、原則的として離婚した妻には遺族年金の受給権はありません。例えば、35年連れ添って離婚した妻よりも、前夫が3ヶ月前に再婚した後妻に遺族年金の全額が支払われるしくみなのです。結婚して子を産み育て、「やりくり」に追われて生きてきた35年は、まったく報われません。

平成12年7月から厚生労働省の年金局で、「女性と年金」の検討会が持たれています。女性と年金は、次回の公的年金財政再計算時の制度見直しのテーマにもあげられている内容です。個人の価値観や人生観はライフスタイルが多様化し大きく様変わりしていますし、「離婚」という人生の選択も、決して珍しい出来事ではなくなりました。今後の審議内容に注目していきたいと思います。

関連リンク か・ら・だ/け・あ http://www.yomiuri.co.jp/iryou/ansin/an071101.htm

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