三世代で暮らしてみて、強く思うこと
遠い記憶の中に、祖母から毎月送られてきた「はがき」があります。
父宛てに送られてくるそのはがきには、「毎月ありがとう」と書かれていました。祖母は老齢福祉年金を受給していましたが、毎月の生活費が楽ではなかったのでしょう。だから父母は自分たちの年金の保険料を負担した上に、年金制度が整備されていなかった時代を生きてきた親のための仕送りもしていたのでしょう。
一方、われわれの世代は…というと
高度成長時代が幕を閉じ、長期景気低迷により、終身雇用、年功序列賃金、退職金などサラリーマン神話の崩壊を目の当たりにしています。自己責任が強く叫ばれる時代を生きていかなければならないため将来への不安も大きく、老親に仕送りするだけの経済的・精神的な余裕すらない人も多いのではないかと思います。
しかし我々の場合幸いにも、親が長期にわたってまじめにコツコツ働いてきていれば、それなりの充実した公的年金や退職金等を受給しているでしょうから、毎月必ず仕送りしなければならない人は、昔ほど多くないでしょう?!
もっとも、これは一概には言えないことです。
しかし、こう考えてみると、公的年金制度が存在している恩恵を私たち世代も十分受けていることが実感できます。公的年金制度が整備されているからこそ、今の自分たちの生活ができる…とも考えられるのですから。