文章:石津 史子(All About「年金」旧ガイド)

一元化というのは、ばらばらであった組織や機構を一つの中心体のもとに統一すること。

年金改正法案をめぐるの国会審議が始まりました。民主党が提出した対案は、公的年金制度を一元化するというもので、現在の制度が複数分立する公的年金制度の枠組み自体をひとつにするという抜本的改革に着手する内容です。

まず、今の年金制度がどんなしくみかを確認しておきましょう。
現行の公的年金制度は、おおざっぱに言うと「基礎年金」と「被用者年金」の二階建て構造になっています。

「基礎年金」には日本に住所のある20歳以上60歳未満のすべての者が加入することになっています。そして、老後、障害者になったとき、一家の大黒柱が亡くなった遺族に対して、日々の生活の衣食住といった基本的な支出が保障される程度の年金を支給する役割を担っています。

一方、二階部分にある「被用者年金」は、加入期間や所得など比例して支給される基礎年金の上乗せ部分に位置づけられている年金です。

でも、被用者年金という1つ年金制度があるのではありません。
民間企業に勤務する人が加入する厚生年金、公務員や教職員などが加入する共済年金に分かれており、さらに共済年金は国家公務員、公立学校教職員・市町村職員、私立学校の教職員という具合に、それぞれが共済年金を作って別々の法律に基づいて運営されているので、実際はとても複雑なしくみです。