文章:石津 史子(All About「年金」旧ガイド)
2004年のゴールデンウィークをはさむ年金制度改革法案についての審議日程が大詰めをむかえ、いよいよ法案成立まで秒読み段階に入ってきたようです。
政府与党案と民主党案、進む方向は年金制度一元化で一致しているはず。ただし、その改革スピードがゆっくりしているのが与党であり、早急に着手して…というのが民主党なのだと思います。
与党案が国会で成立したとしても、それはゴールではなく新たな課題に取り組む出発でもあります。
年金に求められているのは、生きている限り、実質的な貨幣価値が損なわれない年金が確実に受け取れるということ。こんな年金だからこそ、私たちのセカンドライフプランに、なくてはならない存在なのです。
給付と負担のバランスを考えれば、少子高齢化の進行は明らかなので将来的には「給付減、負担増」の方向であることに間違いありませんが、風通しのよいシンプルな制度になれば、もっともっと効率的に年金制度が運営されるはずです。同じことをしている機関が複数あれば、それらの間の調整も必要となり、効率が悪いのは明白だからです。
制度の欠陥を認め、時代を先取りしたスピーディーな改革を施し、国民から信頼が寄せられる年金制度を一日も早く再構築することが急務です。5年に1度の見直しではなく、法案が成立したら直ちに一元化へ向けた具体的取り組みに着手するぐらいのスケジュールを出してほしいものですよね。
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