文章:石津 史子(All About「年金」旧ガイド)
国会議員の年金制度が変わる!?
「年金は、現役引退後の生活費のよりどころ」です。
そんな年金制度を大幅に見直す法案が審議された2004年の通常国会を、私たち国民は固唾を飲んで見守ってきました。そして国会審議を経て(!?)成立した新しい制度は、現役世代だけでなく年金を受給している高齢者にも痛みを分かち合う厳しい内容であったことは、今までにもコラムで触れてきたとおりです。
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ただ、その国会審議の過程を見守ってきた国民にとって何かすっきりしないものが残ったのは事実です。おそらくそれは国会において年金法案についての十分な審議が行なわれたのではなく、むしろ国会議員自身の国民年金の未加入・保険料未納問題について多くの時間が割かれていたことを私たちは見ていたからでしょう。
そして、「国民には大きな痛みの伴う年金改正法案だったのに、国会議員は審議を十分尽くさないで、あっという間に法案を成立させてしまった。」という落胆の気持ちとともに、「やっぱり国会議員には優遇された議員年金があるから、審議なんて他人事でしかなかったんだ!」という国会に対する不信感を残してしまったといえるのではないでしょうか。
最終的には、年金改正法案の審議とは切り離して検討できる場(衆参両院議長の諮問機関「国会議員の互助年金(議員年金)等に関する調査会」)を設けるということで国会スケジュールが調整された結果、議員年金についての話し合いは国会から調査会へと移されました。そして調査会が継続して独自に検討を重ねてきた内容が「国会議員の互助年金に関する答申」にまとめられ、2005年1月20日、衆参両院議長に提出されたのです。
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