文章:石津 史子(All About「年金」旧ガイド)
少しずつだけど、仕事と育児が両立できる社会になってきた |
「私たちの頃は、クリスマスケーキと同じでしたよね!?」
女性の結婚適齢期をクリスマスケーキに例えていた時代を懐かしむかのように、こんな言葉を置いて母娘は帰って行かれました。
母: こんにちは。
年金相談に行くって言ったら、娘がぜひお聞きしたいことがあるって言うものですから、一緒につれてきたんです。
来月結婚することになっているんです。
『できちゃった婚』なんです。
娘:
もう!お母さんは、世の中の変化がわからないだけよ!
『できちゃった婚』なんて、今ならちっとも珍しくないのに、ほんま、いややわぁ!
しっかり考えているのに、何も分かってくれない! |
マダム:
お見かけするところ、お元気そうですね。
娘:
ええ、元気、元気です。
私、子どもが生まれた後も今の職場で仕事を続けていくつもりなんです。
昔と違って今は、職場内でも育児休業が取れるようになっているし、彼も全面的に協力するって言ってますから。
なのに、母ったら、仕事を辞めて専業主婦になるのが当然だという考え方なんですよ。
しかも、毎日口うるさく言うから、ほんと胎教に悪くてしかたないんです。
母:
あんたこそ、まだわからへんの?
いったい専業主婦のどこが不利!?
ずっと子どものそばにいられるし、3号になったら、年金だってちゃんともらえる時代なんやからね。
第一、これから生まれてくる赤ちゃんがかわいそうやわ!
娘:
お母さんが子育てするわけじゃないし、私たちがちゃんと話し合ってそうすることに決めたんだから、放っておいてちょうだい!
仕事辞めてゆっくり子育てすればいいのに! |
すみませんねぇ、ここのところ、いつもこんな調子なんです。
娘はもうすぐ33歳。
共働きなんて大変だし、ゆっくり子育てに専念して欲しいと思うのは当然ですよね。
マダム:
お気持ち、よぉ~く分かります。
まぁでも、仕事を続けるかどうかは娘さんがお決めになることですし、フィアンセも全面的に子育てに協力するそうじゃないですか。
これからのことについては、若いお二人に、任せはったらいかがですか。
娘:
嬉しいわぁ!
力が湧いてきます、ありがとうございます。
彼、子どもが大好きなんですよ。
せやから、彼自身も育児休業を取って子育てを楽しむそうです。
仕事人間で生きてきた父とは、全く考え方が違うんですよ。
でもね、だからこそ意地でもちゃんと育児もやって両立したいの。
後悔したくないし、予備知識をたくさん仕入れようと思って、今日母についてきたんです。
さっそくなんですけど…
育児休業、少し変わったという話は聞いているんですが、くわしく教えてもらえますか?
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