"3階部分"の選択肢はいろいろあります!十分な比較と検討が必要です。 |
個人年金保険で、「確定拠出型」に当たるものには何がある?
一方、個人で任意に加入できる年金の中には、将来の給付額が積立掛金の運用しだいで変動するタイプのものもあります。個人年金保険の変額年金保険です。これは、積立掛金(一時払いが主流)を投資信託を利用して株式や公社債などで積極的に運用し、投資リスクは加入者が負うというものになります。一般的に運用対象は加入者本人が選択でき、将来の年金額も運用状況がよければ当初の見込額よりも増えることになります。
ただし、運用期間の運用状況が悪いときには、将来の年金額が低額となってしまう場合もあるので、注意が必要です。加入するときには、あらかじめ、将来の予想給付額に幅をもたせて見積もっておいた方がよいでしょう。なお、年金給付のもとになる年金原資に最低保証を定めている商品もあります。また、年金の受取期間になると、安全に一定利回りを保証して運用する定額の年金保険に変更されるのが一般的です。
低金利時においては、定額の年金保険の場合、予定利率が低く設定されることが多いので、株式市場や債券市場などで積極的に運用する変額年金保険の取り扱いも増えています。ただし、やはり、変額年金保険は、運用しだいで将来の受取年金額も変動してしまう投資性の強い個人年金保険であることを理解しておくことが必要です。
個人型の確定拠出年金と変額年金保険の違いは?
個人型の確定拠出年金は、掛金が全額所得控除になり税負担が軽減されるなど税制上の優遇措置があります。しかしながら、老後の所得保障が目的であるため、原則として60歳まで引き出すことができません。一方、変額年金保険の場合は、私的な年金保険であるため、一般的に中途解約制度や貸付制度などがあります。
その他、会社員のための3階部分の年金制度には何がある?
会社員であれば、企業によっては、企業年金制度を導入しているところもあります。企業年金とは、企業がその従業員を対象として実施する年金制度で、退職金の外部積立制度としての機能も持っており、一時金で支給されることも多くあります。
その企業年金制度の中で、厚生年金基金・適格退職年金・確定給付企業年金については、全て「確定給付型」の企業年金です。企業が従業員にあらかじめ約束した給付額を企業の責任において運用し積み立てていきます。もし、給付に必要な額に対して、積立不足が発生した場合は、企業が追加の掛金負担をするなどして穴埋めされます。
企業年金制度の中にも「確定拠出型」の企業年金があります。企業型の確定拠出年金です。加入者である従業員は、企業から提示された運用商品の中から自分にあったものを選択し、企業が負担する掛金を自分で運用していきます。運用がうまくいけば、従業員が将来受け取る額が増えます。反対に、運用が悪ければ、従業員が将来受け取る額は減るという制度で、運用責任は加入者である従業員自身が負うことになります。
また、会社員の中で、企業型の確定拠出年金に加入できない人で、一定要件を満たす人であれば、個人型の確定拠出年金に加入できる道も開けています。自分の年金は自分で運用したいという人であれば、「自己責任」であることを認識し、「確定拠出型」の年金を検討してみるのもいいでしょう。
※この記事は、掲載当初協賛を受けて制作したものです。
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