ねんきん定期便の見方~Part1
ねんきん定期便は情報満載。見方がちょっと複雑です |
今年度は、年金制度の現役加入者全員に前述の1~6の内容が記載されたねんきん定期便が送付されます。具体例を使って、内容を確認する場合のポイントをチェックしていきましょう。
●年金加入期間と年金見込額、および保険料納付額
年金加入期間、年金見込額、保険料納付額はねんきん定期便の宛先が印刷されている用紙に以下のように記載されています。
(図をクリックすると拡大されます。社会保険庁HPより)
ねんきん定期便に記載された加入記録は「A」に記載された日付の時点のものです。
「B」は、作成日時点での年金加入期間を国民年金・厚生年金ごとに合計した期間です(保険料の未納期間は除かれます)。各制度の加入期間の総合計が一番右端の「年金加入期間合計」になります。
上図の「C」は50歳未満の人に送付されるねんきん定期便の見本で、50歳未満の人はこれまでの加入実績から平成21年度の支給水準で試算した年金額が記載されています。50歳以上の人は、ねんきん定期便作成時の年金制度に引き続き加入すると仮定した加入期間で計算した年金額が記載されています。50歳未満の人の場合は、今後の年金加入実績の増加に伴い、将来受給できる実際の年金額は増加していきますので注意が必要です。
なお、この欄に記載されている年金額はねんきん定期便に同封されている「(参考)将来の年金見込額をご自分で試算できます。」という見出しの用紙の計算式に従って算出された金額です。そちらも合わせて確認すると年金を計算するしくみがわかりやすくなるでしょう。
「D」は作成日時点の保険料の納付総額が記載されています。なお、厚生年金の保険料納付額は被保険者本人の負担分のみが記載されています。
●年金加入履歴
年金加入履歴は以下のような用紙に記載されています。
(図をクリックすると拡大されます。社会保険庁HPより)
「E」には加入していた制度が記載されていて、国民年金に加入していた期間は「国年」、厚生年金に加入していた期間は「厚年」となっています。
「F」は厚生年金に加入していた期間は会社名(厚生年金基金のある会社は()書きで厚生年金基金の加入期間も併記)、国民年金に加入していた期間は被保険者の種別(第1号被保険者または第3号被保険者)が記載されています。なお、年金制度に加入していない期間や共済年金に加入している期間は「空いている期間があります。」と記載されています。この期間に国民年金や厚生年金に加入していた人は、加入記録の漏れである可能性があります。
「G」は資格を取得した日付で、厚生年金の場合は会社に入社した日、国民年金の場合は転職や結婚などで国民年金の被保険者となった日が記載されています。なお、「H」は資格を失った日付ですが、会社を退職して厚生年金の被保険者の資格を失うのは退職日の翌日となります。退職日が月末の場合は翌月の1日が資格を失う日となります。また、現在加入中の制度は「H」欄が空欄です。
「I」は「G」から「H」までの加入月数です。加入月数の数え方は資格を取得した月から資格を失った月の前月までを数えます。たとえば、資格を取得した日が平成21年1月1日で、資格を喪失した日が平成21年6月1日だとすると、平成21年1月から同年5月までの5ヵ月間が加入月数となります。
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