*********************************************************
Q.コツコツ貯めた貯蓄が300万円になりました。すべて定期預金に預けていますが、そろそろ投資にもチャレンジしてみようかと思っています。当面使う予定がないこのお金、どんな金融商品で運用したらいいですか。
(30代女性・会社員)
*********************************************************
A.低金利のいまは預貯金だけではお金はなかなか増えませんね。300万円貯まったらそろそろ上手に増やす方法を考えてみましょう。運用の第一歩は、まずお金を預け分けることから始まります。
◆預け先を分けたら貯蓄が増える?
ちょっと勘違いしやすいところですが、預け先を分けたからといってお金が増えるわけではありません。預け先を分けるのは損をする可能性を減らすためです。お金を増やそうとすればするほど、リスクが増えていくのがリターンとリスクの関係。預貯金、株式、債券、外貨など値動きの異なる商品に分けることで、値動きの上下のブレ幅を少なくしていくことが可能になるのです。預け先を分ける目的は、お金が減るリスクを減らしながら、お金を増やせる商品にもきちんと投資していくことなのです。
◆どんなふうに分ければいい?
流動性・確実性・収益性の3つの性格に分けるのが基本。
<流動性>
突然に出費に備える生活資金として生活費の3か月分程度はいつでも引き出せる金融商品に預けておきましょう。例えば普通預金、貯蓄預金、MMFなどです。
<確実性>
5年以内に使う予定で、かつ減っては困るお金は元本保証の商品に預けるのが一番。
中でも今、金利が比較的高いものとしてはネット預金が有利です。5年以上使わないお金でも、例えば住宅を買う、起業するなど明確な目的があるなら確実性を重視するのが安心です。何に使うか未定なら収益性のある商品も組み合わせるといいでしょう。
<収益性>
とくに使う予定がないお金や、将来の老後資金のようにいくら必要になるかわからないお金は、収益性のある投資商品中心に運用していくことを考えてみましょう。これは将来の物価上昇に伴う価値の目減りを防ぐ意味もあります。
1970年から2000年までの30年間で、物価は(消費者物価指数)3.2倍に増えましたが、同じ期間の金利(公定歩合)の上昇率は3.5倍で物価の上昇とほぼ同じでした。つまり、預貯金に預けていた場合、実質的にお金はほとんど増えていないということになります。
一方、株価はどうだったかというと、途中バブルの崩壊があったものの5.7倍に増えており、物価や金利の上昇率よりも上回っています。株式などを組み込んで運用することは物価の上昇(インフレ)への対応力を高めてくれる効果があるというわけです。
◆初心者向け投資商品はこれ!
収益性の高い商品として思い浮かぶのが株式。でも投資経験のない人がいきなり購入するには銘柄選びや売買のタイミングなど少々むずかしいかもしれません。
そこで、投資初心者におすすめなのが次の商品です。
おすすめ投資商品は次のページです →