シングルに必要な医療保険
医療保険の終身型と更新型
医療保険の60日型と120日型
そこで今回は、何日目からの入院に備えるか、という視点で考えてみたいと思います。
入院当初4日間の保障で月550円
最近は、日帰り入院や1泊2日の入院から保障するタイプが主流となってきましたが、中には「5日以上の入院で5日目」からという保障が基本契約、1~4日目までは初期入院特約をつけると保障されるというタイプもあります。例えば、オリックス生命の終身医療保険fit(フィット)。この保険は、1回あたりの入院限度日数が60歳までは30日、それ以降は90日と高齢になるほど保障が手厚くなるのが特徴です。30歳男性が入院日額5000円の保障に加入するとき、初期入院特約をつけた場合とつけない場合とで、保険料はどのくらい差があるのでしょうか。
【保険料試算前提条件】
・30歳男性
・入院日額 5000円
・保障期間 終身
・保険料払込期間 60歳払込満了
・ネット割引適用
<保険料月額>
・基本契約のみ 2,275円
・初期入院特約付 2,825円
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差 額 550円
初期入院特約を付けると、毎月の保険料は550円アップします。「これで入院最初の4日間が保障されるなら安いもの」と思うかもしれませんが、この差額を30歳~60歳までの30年間支払うと、
550円×30年×12ヶ月=198,000円
約20万円になります。
そして、これを入院日額5000円で割ってみましょう。
198,000円÷5000円=39.6日
つまり、39.6日分の入院給付金に該当するというわけです。
でも、40日連続して入院すれば元が取れるかというとそうではありません。1ヶ月の差額550円は最初の4日分だけの保障に対する保険料なので、4日以上の入院を10回繰り返さないといけないということです。
退院してから次の入院まで180日以上たたないと次の入院とみなしてくれないので、このような入院になるケースはかなりまれであるといえます。
短期入院は貯蓄で備えることも検討
単体の医療保険では、初めから1泊2日からの保障になっているものが多いですが、初期入院特約で取り外しができるタイプなら、特約なしにするのも1つの方法でしょう。入院日額5000円なら4日分で2万円。この分は自己負担でも乗り切れるのではないでしょうか。また、数年前に加入して入院5日以上や8日以上の入院から保障となっている契約に対しては、後から「初期入院特約を付加してバージョンアップすることもできます」といったダイレクトメールが届くことがあります。その場合にも、プラスされる保険料はいくらで、保険期間トータルではいくら払うことになるのか計算し、本当に必要な保障かどうか検討する時間をもちましょう。