外貨預金・外貨MMF/外貨MMFの基礎を学ぼう

外貨預金と外貨MMFはどちらを購入すべきなのか?

円安傾向の中で、注目をあびている「外貨投資」。今回は、その中でも挑戦しやすい「外貨預金」と「外貨MMF」についてご紹介します。

執筆者:福田 啓太

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外貨投資とは

最近の円安の流れを受けて、外貨投資について「少しだけ挑戦してみよう!」「いろいろ種類があるけど何が違うんだろう?」などと考えていらっしゃる方も多いと思われます。

外貨投資とは、その名の通り外貨建ての金融商品で運用をすることです。外貨建て資産と円建て資産に分散しておくことによって、自己資産の極端な目減りを防ぐことができます。

当然ながら、外貨建ての金融商品には為替リスクがあります。為替の変動によっては、為替差益が狙えるかわりに元本割れが起こる可能性もあることを忘れないようにしてください。

「円高で預け、円安で引き出す」「為替レートや手数料について理解する」ことが外貨投資では、基本となります。今回は、外貨だての金融商品の中でも挑戦しやすいと思われる外貨預金と外貨MMFについて詳しくご紹介したいと思います。

外貨(定期)預金とは

「米ドル」や「ユーロ」の他に、「英ポンド」「豪ドル」など、銀行にもよりますが様々な通貨の種類があります。一般的に、円預金と比べると金利が高めに設定されています(円預金金利<外貨普通預金金利<外貨定期預金金利)。

外貨預金を取扱っている銀行で、外貨用の口座を開設し「円→外貨」へ交換します。その際の換算レートは、米ドルならば「為替手数料の1円※」を加えたものとなります。つまり、銀行間の取引レートが1ドル=133円の場合、換算レートは、134円となるのです。

※銀行や通貨の種類によって異なります。

この為替手数料が、解約時にも「1円」かかるので、預入時と比べて解約時に往復為替手数料の2円以上円安になっていれば、為替差益が生まれます。しかし、円高になっていれば、利息を加えても元本割れとなってしまう可能性があります。

「外貨」を買うタイミングが難しいようであれば、毎月少しずつ同額を購入する「積立」方式で継続的に購入していくとよいでしょう。また外貨定期預金であれば、為替の水準を考えて満期ごとに「継続」か「満期解約」を選択できます。

また、海外旅行などにいってそのまま「外貨」として使いたい場合は、トラベラーズチェクに変えたり、シティバンクなどへの口座へ送金をする、といった手続きが必要となります。

※送金手数料・TC販売手数料等がかかります

外貨MMF

外貨建てMMFは、格付けの高い米ドルなどの公社債を中心に運用される投資信託で、証券会社と一部の銀行で取り扱っています。元本保証はなく為替リスクもありますが、比較的安全な商品といえるでしょう。

現在(2017.7現在)、ドル建てMMFの金利は約0.855%、南アランド建てのMMFは約6.45%で、円建てのMMFと比べると金利設定が高めになっています。

最低購入金額は、1万円からと低く設定している金融機関が多いので、少額から始めることができます。また、外貨預金(往復2円)と比べて、往復の為替手数料も1円安いのが大半となっています。

解約は、契約の翌日からいつでも手数料なしでできますので、外貨定期預金と比べて換金性も高いといえるでしょう。

外貨預金と外貨MMFの違いとは?

一番の違いは、外貨預金は預け入れ時に金利が決まっているのに対し、外貨MMFは後になってみないと何%の金利が得られるかわからない、実績分配型の商品だということです。次に、既にお話した通り、為替手数料が違います。

ドル建ての場合を例にとると、1ドルにつき1円ずつ、往復で2円の為替手数料がかかりますが、外貨建てMMFの場合は、50銭ずつ、往復で1円の為替手数料のところが大半です(ユーロ預金は往復3円、ユーロMMFは往復1円60銭が多い)。

※ネット専門銀行・証券会社では、割安の為替手数料を設定しているところもあります。

また、外貨預金は、預金保険機構の対象となっていません。預け入れている銀行が倒産した場合、全額は戻ってこない可能性が考えられます。一方、外貨MMFは投資信託ですので、仮に購入した証券会社や銀行が倒産したとしても、資産は別管理されているので影響を受けません。

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