阪急ホールティングスが阪神電鉄株式のTOB(株式公開買付)を5/30より開始しました。この話題は、ニュースやワイドショーでも報じられていますが、その報道の中で「村上ファンドは500億円も儲けた」とか「30%から40%も収益があった」などと表現されています。この収益率に関して、どのように思われますか?

村上ファンドの投資手法は“積極的”割安株投資


株価が本来の価値よりも割安に放置されている株式を買い、株価が見直されるのを待つという投資手法は「割安株投資」と呼ばれています。村上ファンドも割安な株式に目をつける点ではよく似ていますが、私達が一般に行う割安株投資は、時間をかけて株価が見直されるのを待つのに対して、村上ファンドの場合には、積極的に企業に働きかけて企業価値を上げます。
株主対話
アクティビスト・ファンドは株主提案をして企業価値そして株価を上げる…


このような投資手法の村上ファンドは、一般的には「アクティビスト」と呼ばれています。つまり、割安な株式を保有して株主となり、株主として企業側に提案をし、他の株主の賛同も得ることでよりその影響を大きくさせ、その結果、株価が上昇すれば利益を確定する手法です。この手法をより成功させるには、賛同を得られる株主がたくさんいることやすばやく利益確定できる資金額であることが上げられます(投入資金額が多すぎると、利益確定のために売却する時に、自らの売却で価格が下がってしまうため不利)。

阪神電鉄株式への投資手法は従来とは異なる


株主対話
買収ファンドは経営に参加し企業価値を上げる…

2005年の秋、村上ファンドは、阪神電鉄の株価が割安だと判断し、阪神電鉄の株式を取得しましたが、アクティビストとしての従来の手法とは異なり、経営権を獲得できるほどの株式を取得しました。これほどまで多くの株式を取得した背景には、日本では、他の株主の反応はあまりよくなく賛同が得られにくいということがあるのかもしれません。その結果、アクティビストとしては、多すぎる取得株数となっています。

株式を大量取得して経営権を取り、企業価値を上げて高い収益を得るファンドに、「買収ファンド」がありますが、この場合、企業価値を上げるために企業側と友好的な場合が一般的です。

いずれも一般の人には縁遠い、巨額のお金を投資する手法ですが…