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被害者続出!ロコ・ロンドン取引とは何?

9月25日、ロコ・ロンドン取引と称して顧客からお金をだまし取ったとして、投資会社の人たちが詐欺容疑で逮捕されました。このロコ・ロンドン取引、被害者続出してます。あなたは、あなたの親は、大丈夫?

やがら 純子

執筆者:やがら 純子

マネープラン入門ガイド

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「ロコ・ロンドン金取引詐欺 元社長ら逮捕」というニュースが、9月25日に流れました。オールアバウト読者は若い方が多いので、こういった詐欺のターゲットには比較的なりにくいと思うのですが、「みなさんの両親、祖父母世代にも注意してと伝えて欲しい」という意味もこめて、注意点を解説したいと思います。

【INDEX】
■どんなトラブルなの?   ……P1
■ロコ・ロンドン取引とは?
■おいしい話のウラ 注意点 ……P2
■心配な時の相談先


どんなトラブルか?

「金(きん)のロコ・ロンドン取引(と称する取引)」は、金の売り買いで儲けましょうという投資話です。一般によく知られている金投資といえば純金積立がありますが、それとはまったく異なり、証拠金を基にその何十倍もの金額の取引を行い、大きな利益を狙おうという取引です。大きな利益だけでなく、大きな損失が生まれる可能性があります。

FX(外国為替証拠金取引)を行っている人はご存じだと思いますが、証拠金取引の仕組みを理解するのは簡単ではありませんよね。業者は仕組みやリスクをきちんと説明せずに契約を迫り、結果として顧客が資産を失うことになり、トラブルになっています。

「ロコ・ロンドン取引(と称する取引)」はクーリングオフが出来ることになっているのですが、悪質業者は巧みです。自宅訪問で契約させるとクーリングオフの対象になるため、「うちの会社を信用していただくためには、一度、会社にお越しいただいてご覧になるのが一番です」などといって、わざわざ車を用意して事務所に連れて行き、そこで契約させる例もあります。顧客は、勧誘が長時間になると早く帰りたいという気持ちになって、契約書類を書いてしまうのでしょう。また、最初はゴリ押しせず「セミナーのお誘い」などゆるやかな勧誘を繰り返し、何度も話をして断りづらくさせて契約、というのもよくある手法です。

ロコ・ロンドン取引って、何?


■本来のロコ・ロンドン取引
ロコ・ロンドン取引の「ロコ」とは、「~渡し」という意味で、金のロコ・ロンドン取引とは「ロンドンで受け渡しを行なう金取引」という意味です。イギリスが世界の経済の中心地だった頃からの名残(?)で、現在でも金取引の中心はロンドンになっています。

本来のロコ・ロンドン取引を行なっているのは、商社や鉱山会社などの大手の事業者などに限られています。それ以外の投資家は、大手事業者に口座を作り、そこを通して取引に参加することができますが、実際はある程度の信用力のある者でないと口座が作れず、誰でも出来るという状況ではありません。本来のロコ・ロンドン取引は、私たちが「ボーナスでやってみよう」と思って気軽に参加できるものではないのです。

■もう一つのロコ・ロンドン取引
問題が多発しているロコ・ロンドン取引は本来のものとは別の取引です。区別するため、「ロコ・ロンドン取引と称する金取引」とも言われます。

顧客のお金は「証拠金」として業者に預けられ、業者はそれを元に金の先物取引を行います。預けたお金の何十倍もの金額の金の取引が行われるのが、「証拠金取引」の特徴です。顧客自身は、ロンドンで金取引に参加するのではなく、業者と取引するという形になります。

また、金価格や為替レートなどは業者が任意で決めていること、決済は金の現物の受け渡しではなく差金決済(金額ベース)で行なわれるため金そのものは手に入らないということや、決済までの期間に金利が発生することなどが特徴として挙げられます。

では、注意すべき点を紹介します。→

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