2人の老後にかかるお金、1億円では足りない!?
子育てが一段落したら、夫婦でのんびり過ごしたいね! |
■「平均余命」で2人が一緒にいられる時間を仮定する
皆さんは「平均余命」という言葉を聞いたことがありますか? これは、ある年齢の時点で残り何年間生きられるかを平均した数値です。よく似た言葉に「平均寿命」がありますが、これは「生まれたばかりの人が、平均してあと何年生きられるか(0歳時の平均余命)」という意味で、厚生労働省「平成18年簡易生命表」によると「男性:79.00年」「女性:85.81年」です。
※厚生労働省「平成18年簡易生命表」より ガイドが表作成 |
一方、同資料によると、「現在60歳の男性の平均余命」は22.41年ですので、今60歳まで生きてこられた男性は、あと22.41年(=82.41歳)まで生きる、という計算になります。では、妻のハルカさんは、どうでしょうか? タケシさんが60歳の時、ハルカさんは45歳ですので、「平均余命表」では「現在45歳の女性の平均余命」:41.86年(=86.86歳)となります。あくまでも統計上ではありますが、タケシさんはあと22年、ハルカさんはあと42年生きると試算することが出来ます。
●厚生労働省「平成18年簡易生命表」
■2人が一緒にいられる22年分の生活費はいくら?
38万円×12ヶ月×22年=10,032万円……約1億円
※「ゆとりある老後生活費」として38万円(生命保険文化センター「生活保障に関する調査」より)
■ハルカさんが1人で暮らすかもしれない残り20年分の生活費は?
27万円×12ヶ月×20年=6,480万円
※38万円の7割として試算
合計すると、1億5千万円以上になってしまいました。この数字だけみると、とても準備しきれない金額のように思えてしまいますが、全てのお金を預貯金などで賄う必要はなく、夫婦がもらえる年金を考慮する必要があります。詳しくは、こちらをご覧ください。
●老後の資金1億円って本当? どう準備する?
●いくら貰えるの!?共働き夫婦の年金
■加給年金は年下妻がおトク?
老後にもらえる年金の中に、「加給年金」というものがあります。例えば夫が65歳で年金受給開始年齢に達した時、65歳未満の配偶者がいる場合などに支給される、「年金の家族手当」のようなものです。配偶者が65歳になるまで支給されますので、奥さんが年下であるほど長い期間もらえます。