2人で悠々自適
老後のために準備してきた2人のお金、ずっと守っていきたいね!
普段元気で暮らしているときは、別段気にすることもなく行っている日常のお金の管理……。将来もし、自分やパートナーが病気やケガで身体が自由に動かせなくなったり、認知症などにかかって、物事を判断する能力が衰えてしまったら、自分たちの暮らしやお金の管理は、誰に委ねたらいいでしょうか。今回は、自分たちの財産を守る管理方法について、考えてみました。

【記事のインデックス】
妻でも夫のお金は引き出せない!?……1P目
老後のお金、どう守る?……2P目
お金の管理や身の回りのこと、誰に頼む?……3P目

皆さんは、「ある日突然、自分や家族が病気や怪我で寝たきりになってしまったり、認知症などで判断能力が十分でなくなってしまった場合、日常のことやお金の管理などをどうしたらいいか」、想像してみたことはありますか?

私たちファイナンシャルプランナーは、よく「夫婦2人が老後も安心して暮らすためには、いくらぐらいお金を貯めるといいですよ」といったお話をします。けれども、もう1つ、老後の安心のために、意識していただきたいことがあるのです。それは、老後のお金の管理方法です。その方法として「成年後見制度(せいねんこうけんせいど)」という制度があります。ちょっと耳慣れない言葉ですが、数年前「認知症の姉妹をだまして、不必要なリフォームを施し、多額のお金を騙し取った事件」については、記憶にある方も多いと思います。

妻でも、夫のお金は引き出せない!?

会社員のアキラさんは、お盆休みに妻のヨシコさんと久しぶりに実家に帰省をしました。昨年の暮れにアキラさんの父親が脳梗塞で倒れ、幸い命はとりとめましたが、若干言語等に障害が残っている、ということでリハビリを続けています。共働きのため、なかなか実家へ顔を出すことができず、母親から様子を聞きながらも心配していたアキラさんとヨシコさんでしたが、思っていた以上に回復して、元気そうな父親の様子を見てほっと一安心しました。ところが、お母さんがこんなふうに切り出してきました。

母親:「今までお金のことやらなにやら、難しいことはみんなお父さんに任せてきたから、今回のことではお母さん、とても大変だったわ」
アキラさん:「大変って、看病のこと?」
母親:「うん、看病も大変だったけど、それ以上にお金の管理や、病院・介護関係の手続きがね……。幸い、お父さんは意識がはっきりしていたから助かったんだけど、もし認知症のように判断能力が下がってしまった場合は、お父さんのお金も自由に引き出せなくなってしまうらしいわ。」
アキラさん:「え!? そんな……だって親父の治療のために使うお金なのに、なんで引き出せないの?」
母親:「いくら配偶者とはいえ、お父さんのお金はあくまでもお父さんのものなの。本人でない人が手続きをする場合は、委任状が必要だったり、後見人(こうけんにん)として登録されていないといけないそうよ。」

「コウケンニン!? 何それ?」そう思ったアキラさんとヨシコさんは、調べてみることにしました。

老後のお金、どう守る?