真言宗は梵字、日蓮宗は「日」「妙」、浄土宗は「誉」、浄土真宗は「釋」が付く
【図表】梵字の種類戒名には大日如来、阿弥陀如来、釈迦如来、地蔵菩薩など仏様を表す梵字がよく使われます |
次に各宗派による戒名の特徴をご説明します。なお、浄土真宗では戒名とは言わず「法名(ほうみょう)」と、日蓮宗では「法号(ほうごう)」と言います。
「天台宗」
戒名の頭に梵字が入ることもあります。その場合は大日如来を表すア号(図1)か、阿弥陀如来を表すキリーク(図3)が多いようです。
「真言宗」
戒名の頭に梵字が書かれています。大日如来を表すア号(図1)という文字です。子供の場合は地蔵菩薩を表すカ号(図2)が書かれています。
「浄土宗」
戒名の中に誉という文字が入ります。○○院◇誉△△□□居士(大姉)というように、道号の前に誉を含めて2文字入るのが特徴です。戒名の頭に梵字が入ることもあります。その場合は阿弥陀如来を表すキリーク(図3)になります。
「浄土真宗」
2文字の法名の前に釋(釈)という文字が入ります。釋□□、○○院釋□□のように、釋を含めて法名は3文字か6文字になります。以前は女性の場合、釋尼□□とつけられていた風潮がありました。
「曹洞宗」
道号と戒名の4文字は、経典や漢詩などを参考にしながら対句で熟語になることが多い。まれにではありますが、戒名の頭に梵字パク(図4)が入ることもあります。
「臨済宗」
院号にかわって、庵号、斎号、軒号が使われることがあります。また、位号に禅定門、禅定尼などをつけることがあります。
「日蓮宗」
法号に日の字が入ったり、道号に男性は法、女性には妙がつくことが多いようです。戒名の上に妙法という2文字が書かれることもあります。
(男性)○○院法△日□信士
(女性)○○院妙△日□信女