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REITの信託不動産って?(2ページ目)

REITの保有する不動産、現物不動産と信託不動産の違いは何でしょう?わざわざ信託不動産にするのはなぜでしょうか?

久谷 真理子

執筆者:久谷 真理子

住宅購入のお金入門ガイド

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なぜ信託を使うの?

信託を使うとイイコトがある?
 信託を使うとイイコトがある?
信託を利用すると、信託銀行に信託報酬を払う必要があります。加えて、売却の際に譲渡承諾が必要になったり……、間に信託銀行が入るため、わざわざ複雑な形態を取ることになります。それでも、多くのREITは直接不動産を保有しているのではなく、信託不動産を保有しています。どうしてでしょうか。

理由はいくつかありますが、まずコストがかからないこと。現物不動産を取得するときに比べ、不動産取得税がかからず、登録免許税も少なくて済むうえ、担保設定の際も信託受益権に対する質権設定で済むために登録免許税が不要です。

担保設定の容易さも挙げられるでしょう。金融機関がREITの不動産を担保に取るとき、現物不動産であれば、不動産に抵当権設定手続きをし、敷金返還や大規模修繕に備えた準備金などの預金に質権を設定し、建物の火災保険などの保険に質権を設定し……、というようにREITの財産のひとつ一つに担保設定をしていかなくてはなりません。しかし、信託不動産であれば信託受益権に質権を設定するだけ。それで、不動産だけでなく一緒に信託されている金銭(預金)、保険金請求権などに一度に担保設定をすることができます。

また、信託不動産であるということは、信託銀行の受託審査をパスした物件、つまり信託銀行の基準にかなっている不動産であるという点でも安心でしょう。以上のように、信託を使う大きなメリットがあるため、REITの多くは信託不動産を財産としているのです。

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