借金は一向に減ることはなかった
何とか、家を守りたい。そういう思いをかなえられるのが、個人再生。 |
しかしご主人は、今の状態ではいけないと思いながら、破産はしたくない、家を守りたい、おばあちゃんの生活も維持しなくてはいけない、きっといつか何とかなるという思いで見てみぬふりを続けて生活をしてきてしまいました。妻も、家計を切り詰めるなど努めましたが、金利によってそれは意味がなさないことを感じたそうです。
現状に向き合えなくても、向き合わなくては解決しない
家計相談当日、現実から目を背けているご主人は、私と目を合わせようとしません。家計簿と借金の状況を照らし合わせると、支出から返済のための金額が捻出できないことが、ありありとわかります。そんなご主人が急に話し始めました。
「破産をすると自宅を失ってしまうと知り合いから聞きました。そうなると、生活はできません。母の暮らしのこともありますし。今まで必死になって返済してきました。なんとしても、生活の環境は変えたくないんです。自己破産なんてとんでもない、何とか返していきたいのです」
ご主人の気持はよくわかります。ですがこのままだと、救済できるものも救済できなくなる可能性が高い。より傷が深くなる前に、今なら「個人再生」が適応されるかもしれない、という話を説明しました。個人再生は自宅を守っていくことができます。幸い、収入は安定しているし、借金返済を除けば毎月44,000円ほどの返済原資が捻出できる家計でした。ご主人もようやく借金を整理することを考え始めました。