学歴や職種などで変わってくる初任給。地域での差はどうなっている? |
以前の記事「初任給 業種、学歴でどれだけ違う?」でも紹介したように、初任給は業種や学歴で大きく変わってきますが、さらに地域によっても差があることが分かります。都道府県別の初任給の平均データを見てみましょう。
都道府県別の初任給トップ3は東京・神奈川・愛知
平成23年 都道府県別の初任給の平均
都道府県別の初任給の平均額(大学卒)を金額順に並べ、トップ10とワースト10を抜き出したもの
(出典:厚生労働省「平成23年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況」)
上の表は、平成23年の初任給(大学卒)の都道府県別平均額を金額順に並べ、トップ10とワースト10を抜き出したものです。1番高額なところが東京都で222,800円。続いて神奈川県、愛知県と続きます。この上位3エリアが20万円を超えています。
また、4位以下も関東、関西、中部エリア周辺となっています。例年通り日本の3大工業地帯(京浜、中京、阪神)の周辺が多く入っていますが、今年はそのエリア以外にも山梨県、宮城県、滋賀県、広島県が入っています。地場産業が栄える都市がランクインしているようですね。
今年の特筆すべき点は、東京都との格差が一段とひらいていること。昨年の同じデータでは、上位10都道府県は格差が5%以内でした。ところが、今回の調査は2位の神奈川県でも9%の差。8位の宮城でもでも12%の格差です。大企業の本社がある東京都の一人勝ちといったところですね。
九州地方は低く、東京の8割以下
表の右側は、初任給の平均が低かった10の都道府県です。秋田県が一番低く157,300円。なんと、東京都の71%で3割近くさげています。次に沖縄県、鳥取県、大分県、愛媛県、熊本県と九州、山陰、四国地方が続きます。特に九州・沖縄地方の低さが目立ちます。8県のうち、初任給平均額ワースト10に入っているのが、沖縄県、大分県、熊本県、宮崎県、佐賀県の5県。いずれも17万円台 です。また、長崎県も上の表にはのっていませんが、平均178,300円で36番目、鹿児島県が180,500円で34番目でした。 残る福岡県は17位で190,400円。九州地方は福岡県を除いて厳しい結果となっています。
都道府県でこのような格差がありましたが、男女別にみるとまた違った見方ができますよ。次ページで詳しくみてみましょう。