突然リストラされた時、困るのが毎月の支払い。特に家賃は高額なだけに大変かも |
大企業でも容赦なく襲ってくるリストラの嵐。最近では、どんな企業に勤めていても雇用不安を感じるのではないでしょうか?
突然の失業で一番困るのがお金。毎月の支払いは待ってくれません。特に家賃は高額なだけに、生活に直撃ですね。また、社員寮などに入居している人は、職と同時に住まいも失うことに。今回は、突然のリストラに対してどのように住まいのお金を用立てていけばいいかをご紹介します。
まずはハローワークへ相談
職を失った場合には、すぐにハローワークへ相談に行きましょう。ハローワークは仕事を探す人のための総合案内所。失業保険の給付申請だけでなく、職業相談や職業紹介などが受けられます。また、仕事と同時に住宅を失った人向けに相談を受けたり、住宅をあっせんしたりするなど色々なサポートがあります。まずはハローワークに相談しましょう。
雇用保険加入者は失業給付で生活を
雇用保険に加入していた人は、基本手当(失業給付)が受けられます。この基本手当は、退職直前のお給料(ボーナスは含まれません)のおよそ50~80%(60歳~64歳については45~80%)。これだけあれば、とりあえず生活は出来そうですね。ただし、雇用保険に加入していた人全員が、この基本手当を受給できるわけではありません。離職するまでの2年間で、雇用保険に加入していた月が通算して12か月以上あることが条件。ただし、倒産・解雇等により失業した人は、離職するまでの1年間で、雇用保険に加入していた月が通算して6か月以上あれば受給可能です。
受給できる日数は年齢や失業保険加入期間、退職理由によって変わります。特に退職理由によって給付日数が違いますので注意しましょう。
<雇用保険の基本手当の所定給付日数>
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雇用保険の失業給付(基本手当)の給付日数表。90日から360日まで条件によって支給日数が変わる
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リストラなら特定受給資格者に
退職理由の違いによって基本手当の給付日数が変わりました。他にも、給付開始日が変わる場合もあります。特別な理由がなく自己都合によって退職した人は、基本手当を受け取れるのが3か月程度先。これでは、家賃の支払いも厳しくなりそうですね。リストラや解雇などで職を失った人は「特定受給資格者」として、給付制限も1週間だけです。これなら、家賃もここから支払えそうです。ただし、この「特定受給資格者」になるためには、きちんと申請しなくてはいけません。
会社から発行される離職証明書に、自己都合での退職ではなくリストラであることを明記してもらい、それをハローワークで説明する必要があります。この確認を怠ると、基本手当の受給日数も減り、給付も3か月間待つ必要がでてきます。
このように、突然のリストラでも、雇用保険の基本手当が受給出来る人は当面の家賃の心配はいらないようです。でも、雇用保険に入っていなかったら……? 基本手当の受給要件を満たしていなかったら?
次のページでは、第2のセーフティネットといわれる雇用保険を受給できない人向けの支援策をご紹介します。