子供やペットを撮影するなら、手ぶれ・被写体ぶれ対策に明るいレンズを使ってみよう
デジタルカメラを購入する動機づけとして子供やペットの撮影というのはかなり大きな動機付けのひとつでしょう。こういった被写体を撮影するときに重要視したいのは、ボディの性能よりもレンズ。子供やペットを撮影するシーンというのは、かなり多くの割合で屋内になってしまいます。屋内での撮影は手ぶれ、被写体ぶれとの戦いとなることが多いのです。明るいレンズはシャッター速度を稼げる
屋内でも明るいレンズを使うことができればシャッター速度を上げることができます。ここでいう『明るいレンズ』とはレンズのスペックに書かれているF○○という数値が、より少ないものを指しています。F5.6よりもF2.8と書かれているレンズのほうが、F2.8よりもF1.4のほうが、それぞれ2倍明るいということになります。レンズが明るければ、暗い場所でもシャッター速度を上げることができます。たとえばF5.6のレンズが1/10秒でしか撮影できないシーンで、F1.4のレンズであれば4倍の速度となる1/40でシャッターを切ることができるのです。
手ぶれ補正機構があれば1/10秒でも手ぶれせずに撮影はできますが、1/10秒となると今度は被写体ぶれのほうが心配になります。特にペットや子供といった動きの激しい被写体であればなおのこと。こういったときに明るいレンズは強い味方になってくれます。
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それでもあえて単焦点レンズを勧めるワケ
フルサイズデジタル一眼レフもよしあし
また、明るいレンズは被写界深度が狭くなる――すなわち、背景を大きくぼかすことができます。これによって部屋にある細々としたものが写りこんだとしてもゴマかすことが可能となるのも利点です。背景をぼかすこと優先したいのであれば、フルサイズイメージセンサーを搭載したデジタル一眼レフに50mm/F1.4といった単焦点レンズを使用し、このレンズを開放(この場合ではF値の設定を1.4にする)で撮影するといいでしょう。
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ちょっとしたプロ気分が味わえる? 被写界深度とは?
ただし、フルサイズのデジタル一眼レフはボケすぎるという傾向があります。すなわち、被写界深度――ピントの合っている範囲が極端にせまくなってしまうのです。
結果としてピントが合わせづらくなってしまうことがあります。被写体が斜にかまえたときに右目にはピントが合ってても左目はかなりボケてしまう……というようなことが起きてしまうのです。
被写界深度をあるていど以上確保するには、F値を下げればいいのだが、そうすると今度はシャッター速度が確保できなくなってしまいます。
こんな場合にはフォーサーズ(マイクロフォーサーズ)やAPS-Cサイズのイメージセンサーを搭載したデジタル一眼レフのほうが使い勝手がいいでしょう。あるていどのボケが得られて、かつシャッター速度も上げられるからです。
可動式液晶ディスプレイはローアングルに強い。
つまり、子供やペットを撮影する際にオススメとされる「視線と同じ高さでの撮影」がやりやすくなるのです。
デジタル一眼カメラを購入したらキットレンズのほかに、1本の明るめの単焦点レンズを使ってみましょう。キットレンズの描写とはまったく違った世界が開けてくるはずですよ。
次のページでは、子供やペットを撮るときにおすすめなデジタル一眼カメラ用レンズをご紹介しましょう。