デジタル一眼カメラにおける重量というものの意味
オリンパスのPenシリーズは、マイクロフォーサーズに準拠することで小型化を実現した。画像はE-P2
もっとも重視すべき項目は『重さ』、そして『体積』なのです。
撮影に際してボディ+レンズ+その他で構成されるシステム一式の重さをどれだけ取り回すことができるか、どれだけ持ち歩くことができるか。これこそがもっとも重要な項目となります。
自分の腕力以上のデジタル一眼カメラを持つと手ぶれを引き起こす原因となります。また、長時間の撮影に耐えられなくなってしまいます。どのような機能があっても、どれほどの高画質であっても、まともに撮影ができないのではなんの意味もありません。
また、どれほど高画質なデジタル一眼カメラであろうとも、持ち歩けないほどの体積があるのでは、これまた意味がありません。日常として持ち歩くのか、それとも一定の撮影シーンで大荷物を持ち歩いてもよいのかといったそれぞれのユーザーの使用用途によっても変わってはくるのですが。
軽量であるということのデメリット
ただし、軽量であるということはイコールで華奢であるということにもつながります。エントリークラスのデジタル一眼レフは概して軽量になっていますが、これはボディ外装、そして付属しているキットレンズの材質にエンジニアリングプラスティックが用いられているためです。当然、ヘビーデューティーが求められるシーンではデメリットとなってしまいます。こうしたシーンで多用するのであれば、腕力が許す範囲内で金属ボディの中級機までも視野に入れてみてもいいでしょう。
システム全体の重量、かさも考えてみよう
バッグなどに入れて持ち歩く場合のかさばり方も考慮に入れたほうがいいでしょう。たとえば筆者が愛用しているのはソニーのα900というフルサイズのデジタル一眼カメラ。常用しているレンズ数本、フラッシュ、縦位置シャッターユニット、バッテリー他の一式を揃えて入れるとバッグは簡単に10kgを超過します。男性であればまだしも、女性にこの負荷は無理です。そして、大いにかさばるということも考慮に入れておきたいところです。デジタル一眼カメラは標準ズームレンズ、ボディだけでもかなりのかさがあるため、購入したもののけっきょくコンパクトデジカメに戻ったというユーザーも少なくないほどです。
そういう意味で、購入時にもっとも意識しなくてはならない数字は重量、そして全体の「かさ」。実際に店頭でレンズを装着している状態で持ってみることは、大事な選び方のひとつといえるでしょう。
次のページでは、おすすめの軽量デジタル一眼カメラをご紹介します。