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保険はどんな仕組みで成り立っているの?(2ページ目)

生命保険はいつから日本にあるの?私たちが支払った保険料はどうなっているの?保険会社でお金が余ったら戻ってくるの?……意外と知られていない生命保険の仕組みについてご紹介していきます。

海野 千絵

お金が余ることもある!?

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剰余金は配当金として還元されます。
保険会社は毎年度末に預かった保険料と支払った保険金などの収支を計算します。決算をした結果、見込んだ死亡者数よりも、実際の死亡者数が少なかったとか、見込んだ運用収入より、実際の運用収入が多かったとか、見込んだ事業費よりも、実際の事業費が少なくて済んだということが起こり、利益が出ることがあります。その利益のことを「剰余金」といいます。

剰余金は契約者全体のものであり、配当金として保険契約者に還元されます。ただし、有配当保険と無配当保険があって、無配当保険には配当金はありませんが、保険料が安く設定されています。また、有配当保険の中には毎年配当タイプと5年ごとに支払われるタイプがあります。

お金が足りなくなることもある!?

通常は、お金が足りなくならないようにちゃんと計算されているから大丈夫なのですが、大災害発生がもとで保険金の支払いが急増したり、株価暴落による資産価値の下落といった予測をはるかに超える事態が起きる場合もあります。そのような不測の事態に対し、保険金を安定して支払える力(支払余力)があるかどうかを判断する指標に「ソルベンシー・マージン比率」というものがあります。このソルベンシーマージン比率が200%を下回ると、金融庁が業務停止命令などを出せることになっています。

いかがでしたか? 初めて知ることもいろいろあったのではないでしょうか? 保険の仕組みをひとつ知ると、もっともっと深く知りたくなりませんか?

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