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遺産分割が決まらない場合のデメリット!(2ページ目)

団塊世代の方が、ちょうど相続人になる時期です。そこで、団塊世代の方々に遺産分割が決まらなかった場合のデメリットについてご紹介します。

執筆者:天野 隆

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農地等の納税猶予の特例が受けられない

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分割がまとまらないと納税はどうなる?
申告期限までに分割がまとまらない農地等(市街化区域においては、生産緑地になっているもの)については、農地等の納税猶予の特例が受けらません。農地等の納税猶予の特例とは、農地等について農業投資価格(参考.埼玉県の畑では1千平米当たり79万円で評価)で計算をするものです。これが受けられないと一般の宅地のように評価しなければいけません。農業を続けていこうとする人にはなくてはならない制度です。これは、申告期限までに分割されていることが絶対条件です。期限後に分割されても適用は受けられません。

相続財産を公益法人に贈与してもメリットがない

この制度は、措置法70条の特例と言います。簡単に申し上げますと、申告期限までに、相続財産を国・地方公共団体・特定の公益法人に贈与すれば、その財産はなかったものとして計算をされます。例えば、幼稚園の理事長が相続で取得した土地を自分の園に贈与することなどがあります。この制度も、申告期限までに分割して贈与する必要があります。

未分割の土地の売却が出来ない

高額な相続税を負担するために、多くの人は、相続した土地の一部を売却します。当然のことながら、未分割では売却が出来ません。さらに、物納も出来ません。納税が出来なくなってしまいます。売却の場合、相続税の取得費加算の規定が通常使えますが、これも申告期限から3年経つと使えなくなります。

最終日の事でした。遺産分割協議をしていて、朝になってしまったことがありました。これも、相続人さんのために、絶対に必要なことです。相続の専門家は、妥協をしません。

関連リンク
相続財産を分ける、遺産分割協議[All About 相続]
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