最近、保険会社の不払いが問題となっていますが、医療保険やがん保険でも多数の不適切な事例が確認されました。そこで今回は何故このようなことが起きたのか保険会社の検証結果と対策について考えてみましょう。

新たな不払い事実が確認

新たな不払い事実が……
新たな不払い事実が……
損害保険会社各社が10月末に不払い問題に関して「第三分野商品の保険金支払いに関する検証」の結果報告をまとめました。今回の検証では、保険会社が過去5年間に契約者から支払の請求を受けたけれど、結果として支払わなかったようなケースを対象とし、当時の査定資料等を再調査して適切な取扱いをしていたかをみました。

その検証の結果、新たに多くの不払い事実が確認されました。

■例?1(加入前の病気との因果関係を不適切に判断)
「加入の半年前に被保険者がAという病気で病院に行って、医師による診査や投薬を受けたことがあり、加入時にそのことを告知しました。保険会社の判断としては軽微であり特に条件を付ける必要もないとの判断で普通に加入できました。そして加入後3ヵ月目くらいに急に具合が悪くなり病院に行ったところ、がんと診断され、すぐに入院し手術も行いました。幸いにすっかり回復し、退院後保険会社へ保険金(給付金)を請求したところ、支払いを拒否されてしまいました。」

保険会社の不払い理由として、加入半年前のAという病気と今回のがんとに因果関係があり(がんの発症時期はAの時という判断)、告知義務違反に該当するので支払わないとの判断です。加入前の病気と明確な因果関係があって、保険会社として支払う必要のないケースも多々あるのでしょうが、判断が非常に難しい部分です。

■例?2(保険会社の誤った手続き)
「加入の前に被保険者がBという病気をしたことがあり、そのことを告知した結果、保険会社はBという病気で入院や手術をした場合のみ保障の対象外(他の病気やケガ等で入院・手術をした場合は勿論保障の対象)とするような特別条件付で加入を承諾したつもりでした。そして後日、被保険者がBという病気になったので保険会社に請求したところ支払を拒否されました。」

普通は問題にならなさそうなのですが、実は保険会社が特別条件を付けたつもりになっていただけで、実際は付いていなかったケースが多くあったようです。特別条件が付いていないのであれば払う必要が生じます。この件については保険会社のうっかりミスだったようです。

保険会社が不適切と判断したケース

保険会社が不払いなど不適切な対応をしてしまった理由にはいくつかのパターンが挙げられています。
  • 請求内容が加入前から発病していたことで保険会社として支払わなくて良い免責事由に該当していると安易に判断してしまったケース
  • 被保険者が加入時に告知する義務がある健康状態について違反があったと保険会社が安易に判断し、契約を解除して保険金(給付金)を支払わなかったようなケース
  • 告知義務違反について保険会社が契約解除できる期間を経過しているのに解除してしまったケース
  • 保険会社の担当者に十分な知識がなくて手続きを誤ったケース
  • 加入時に営業担当者の対応が不適切だったケース

どうして不払いが起きるの?自己防衛策は?