保障期間と保険料にどのような関係があるのか比較
保障期間だけを考えたら誰でも終身の保障が良いと当然考えるでしょうし、保険料の払込期間だけを考えたらすぐに払い終わる期間が良いと考えるでしょう。しかし保障が終身で払込期間が短期の設定だと毎月かなり高い保険料を払わなければなりません。保険商品の保険料は保障期間や保険料払込期間によってかなり細かく設定されています。保障期間と保険料にどのような関係があるのか、3つのタイプで細かく比較してみましたので、自分にあったタイプの保険を選ぶための判断材料にしてみて下さい。
定期と終身、どっちにしようかな?
保険期間と払込期間を比較する上での前提条件
保障期間に終身と定期があり、ホームページで保険料を試算できる医療保険として、メディケア生命の「メディフィットA」「メディフィット」を使って、30歳女性と50歳女性が80歳まで加入し続けた場合の保険料推移を試算してみました。- 保障内容……疾病・災害入院給付金日額1万円、手術給付金5万円(入院中は10万円)、放射線治療給付金1回10万円、骨髄移植給付金1回10万円、先進医療給付金特約2000万円限度、先進医療一時給付金特約5万円
- 保険期間と払込期間……「保険期間終身・保険料払込期間終身」「保険期間終身・保険料払込期間60歳まで」「保険期間10年・保険料払込期間10年(80歳まで10年ごとに更新)」の3タイプ
- 月々の保険料……終身は払込期間中に保険料の変更なし、10年更新タイプは期間満了ごとにまた同じ期間を自動更新、更新後の保険料は現在の保険料設定(実際は更新時の保険料設定)
30歳女性の場合、長く続けるなら断然60歳払い
30歳女性の場合の月々保険料- 終身払い 2,670円
- 60歳払い 4,101円
- 10年更新 2,270円(30歳~)/2,210円(40歳~)/3,030円(50歳~)/4,530円(60歳~)/8,620円(70歳~)
グラフからは、大雑把にいうと、しばらくの間は60歳払いの保険料累計が目立って多く、後半は10年更新の上昇度合いが急であることが読み取れます。グラフでは確認できない細かな部分について、加入からの経過月数別にポイントを絞って順にみていきます(※各タイプの保険料累計額の単位は円)。
■加入してすぐの保険料累計
60歳払いの月々保険料は終身払いや10年更新に比べて高く、累計額も差が付き始めます。60歳払いの払込期間が終わるまでは同じ傾向にあり、大きな変化はありません。
■加入から30年経過後の保険料累計
10年更新は3度目の更新時期となり、60歳払いは払込期間が満了となります。360か月(30年間)の保険料累計は10年更新が約90万円で最も少なく、60歳払いが約148万円で最も高くなっています。
■加入から32年経過後の保険料累計
10年更新の保険料が2度目の更新から終身払いより高くなったことで、加入から393ヶ月目に終身払いと10年更新の保険料累計が逆転します。この段階で保険料累計が一番多いのは60歳払いで変わっていません。
■加入から40年経過後の保険料累計
加入から40年経過し10年更新は4度目の保険料改定をしたことで、484ヶ月目からは10年更新の保険料累計が60歳払いを上回ります。60歳払い不遇の時代がやっと終わり、10年更新の保険料累計が最も多くなります。
■加入から46年経過後の保険料累計
加入から553カ月、76歳になった頃です。393ヶ月目から最安となった終身払いですが、ここで60歳払いに抜かれてトップ交代です。
■加入から50年経過後の保険料累計
600ヶ月(50年間)の累計で見ると60歳払いが約148万円で最も少なく、差額は終身払いとは約13万円、10年更新とはなんと約100万円にもなります。
30歳女性が保険料累計の面から賢い選択をするなら、30年間くらいまでなら定期医療保険の10年更新を選び、それ以上の長期保障を希望するなら、終身医療保険の60歳払いや終身払いを選ぶのが良さそうです。逆に、更新型を超長期間続けたり60歳払いを選んで短期間で解約したりすることは、保険料の面からすると勿体ないと言えます。
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