新興国とは異なる魅力がある
ガイド:
アイスランド債についてお話してくれた齋藤さん。 |
こんにちは。新たに売出されたアイスランドの債券についていろいろ教えてください。
まず、利率や通貨、期間などはどんな条件ですか?
斎藤さん:
利率は年10.45%(税引き前)。アイスランドの通貨クローナ建ての債券で満期までの期間は2年です。
この債券を発行しているのは、欧州復興開発銀行という国際機関。ムーディーズやS&Pなどから最上級のトリプルAと格付けされています。
ガイド:
なんといっても利率の高さが目立ちますね。この利率がアイスランド債の売出しを決めた理由ですか?
斎藤さん:
もちろん利率にもこだわりましたが、それだけではありません。アイスランドは経済水準が高く、北欧の国らしく福祉や教育面での環境が整った住みよい国です。インドや中国などの新興国のようなパワーはありませんが、その分国全体が安定していると見ています。
リスクはありますが、株式やほかの債券などと組み合わせて分散投資をするためにも、性格の異なるさまざまな商品を取りそろえておく必要があると考えています。
ガイド:
投資家からの反応はいかがですか?
斎藤さん:
たいへん好評をいただいています。不思議なことに、今回は1口あたり約20万円なのにもかかわらず「まとめ買い」といいますか、1度に何口も申し込む方が多いようです。おかげさまで、すでに残り少なくなっているのが現状です。
一方で、「利率が高すぎてヘンじゃない?」という質問もいただきます。外国債券は、預貯金とは異なりさまざまなリスクがありますから、十分理解していただいた上で投資していただくように努めています。
為替レートの変動には注意が必要
ガイド:
2007年9月から金融商品取引法が施行されて、リスクの説明はよりていねいに行わなければなりませんよね。どのように対応していますか?
斎藤さん:
債券の価格が変動するリスクや発行体の信用リスクなど、さまざまなリスクについて分かりやすく説明するようにしています。とりわけ、為替リスクについては重要視しています。
アイスランドは安定した国ですが、現在インフレ傾向にある点や、人口30万人の小さな国ですから、ちょっとした出来事でも為替レートが大きく動きやすい点には注意が必要だと考えています。
また、リスクを説明するだけでなく、お客様の年齢や資産の状況などに合わせたコンサルティングを大切にしています。
ガイド:
それは心強いですね。今日はどうもありがとうございました!
さて、取材後間もなく今回の売出し分については完売してしまったそうですが、2008年以降も新たな外貨投資商品は続々と登場しそうです。新しい情報をいち早くお届けしていきますのでどうぞお楽しみに!
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