リーダーシップ/リーダーシップ活用事例

世界的企業に育て上げた本田宗一郎氏のリーダーシップ

今回はホンダを一代で世界的大企業にした人物として名高い、本田技研工業の創業者である本田宗一郎氏からリーダーシップを学んでみたいと思います。心掛けや経営方針は長の付くリーダーであれば参考になることでしょう。

藤田 聰

執筆者:藤田 聰

キャリアプラン・リーダーシップガイド

本田宗一郎氏の略歴

情熱と夢で牽引した本田宗一郎氏、数々の世界的な業績を創り上げた

情熱と夢で牽引した本田宗一郎氏、数々の世界的な業績を創り上げた

今回はホンダを一代で世界的大企業にした人物として名高い、本田技研工業の創業者である本田宗一郎氏からリーダーシップを学んでみたいと思います。リーダーとして、取り込めることはどんどん実践していきましょう。まず、本田宗一郎氏の経歴から簡単にご紹介します。

1906年 鍛冶屋の家庭に生誕。
1946年 浜松市に本田技術研究所を設立。
1949年 経営管理を統括する名参謀、藤沢武夫氏と出会い、ホンダは急速に成長し、二輪車部門で日本一の生産台数を達成。世界にも名が知れ渡るように。
1962年 ホンダは自動車産業に進出。5年後には軽自動車でシェアトップを達成。
1973年 宗一郎氏は本田技研工業社長を退任。
1990年 国際自動車連盟より史上3人目のゴールデンメダル賞を受賞。
翌年夏、84歳で亡くなりました。

宗一郎氏の経営者としての心掛けや経営方針

次に、宗一郎氏の経営者としての心がけや経営方針についてお伝えします。宗一郎氏は、以下の3点を特に意識して経営を行ってきました。

一つ目は、「技術は人間に奉仕する手段である」ということです。

技術の進歩は人間の生活を豊かにするための手段に過ぎず、技術それ自体を本質と取り違えてはならないという意味です。生粋のエンジニアでありながら、プロダクトアウト(製品志向)とマーケットイン(顧客志向)を兼ね備えたバランス性が特筆すべき点と言えます。

二つ目は、「パイオニア精神」です。

開拓精神によって自ら新しい世界に挑み、失敗、反省、勇気という3つの道具を繰り返し使うことによってのみ、最後の成功に至ることができると宗一郎氏は考えています。失敗を恐れず、チャレンジし続けることの重要性を説いています。

三つ目は、「人の和」です。

近代文明の中で、科学は万能だという風潮を見受けるが、その技術を活用していくのはあくまでも人間であり、またそれは人間一人ではなく、多くの人の心と心の連帯感、チームワークがあってこそ、有効に使いこなしていけるのだと述べています。
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