腰痛/腰痛の予防・解消法・体操・ストレッチ

しびれにくい正座で腰痛、肩こり予防

椅子に座っていると、腰痛や肩こりを感じやすくなる人が多いです。正座で負担のかかる姿勢をリセットしてみましょう。しびれにくい正座の方法とは?

檜垣 暁子

執筆者:檜垣 暁子

カイロプラクティック理学士 / 肩こり・腰痛ガイド

椅子に座ると腰痛、肩こりが気になる場合

椅子に座っていると、腰痛や肩こりが気になり始める人も

椅子に座っていると、腰痛や肩こりが気になり始める人も

腰痛や肩こりの人が悩みやすい問題のひとつに「座り姿勢」があります。「椅子に座っていると、どうしても猫背になりやすい」「キレイな姿勢の意識しにくい」といった声が聞かれます。

椅子に座っていると、徐々に腰に疲労感が出たり、肩甲骨あたりや背中に張りを感じ、肩こりへ……というタイプの人は、姿勢を支える筋肉への負担を減らす意識をしやすい座り姿勢として、「正座」があります。
 

背すじを伸ばす意識をしやすい正座

椅子にしばらく座っていると、お腹の部分がたるんだような姿勢になり、腰部を伸ばして座っていることがつらくなってくると思います。そもそも、背すじを自力で伸ばしたまま座り続けることは、難しいので仕方のないことなのですが、極力、お腹がたるんだ姿勢にならないように、意識しやすい座り方が良いと思います。

正座で座り、おへその位置を正面へ向ける意識を持つことで、腰部が伸びて、自然と姿勢維持に楽な肩の位置になります。前方へ入りがちな両肩も、胸を開きやすくなることで、一時的な猫背姿勢のリセットになります。
 

敬遠されがちな正座

正座で、姿勢維持のために負担の少ない姿勢をつくることができるといっても、敬遠されがちな正座。家庭での生活でも、オフィスでも椅子で過ごすことが多いという理由もありますが、正座をすると足首付近が痛くなったり、しびれたりして嫌だ、という人が多いです。

正座をしてしばらく経つと、足の神経が圧迫され続けることになるのですが、その時、神経細胞への血流が低下します。神経が機能する際に、細胞の内・外で、物質濃度を調整することで、電気を発生させるという仕組みがあるのですが、それも正座での圧迫により障害されることになります。
 

正座でのしびれと痛みはどうして起こる?

そんなことを知ってしまうと、正座が怖くなってしまうかもしれませんが、正座の際に起こるしびれは、正座姿勢を崩そうとしたり、足の位置を替えたりする時に、圧迫から解放され、血流が戻るときに起こる正常な反応です。細胞の内・外の物質濃度が正常になるように働く結果、神経が頻回した興奮を起こし、しびれを感じるのです。

しびれと同時に痛みを感じることがあると思います。この痛みは、正座での圧迫の長さと関係していることが多いです。痛みを伝える細い神経が圧迫されることが原因ですが、はじめに太い神経が圧迫を受けるので、正座時間が短いとしびれのみで済みますが、長時間となると、細い神経も圧迫され、しびれと痛みを生じることになります。
 

しびれと痛みを予防するには?

こうしたことを踏まえると、正座のコツが見えてきます。足の血管・神経の圧迫による影響をいかに少なくするか、そのポイントを挙げてみましょう。

■正座をする時は、親指を軽く重ねる程度に意識しよう
左右の足が平行になるように正座をすると、かかとにお尻が乗り、体重がずっしりとかかりやすくなります。ふくらはぎの疲労が日常的に強い人は、足首も痛くなりやすいので、かかとへ重みがかかる状態は避けましょう。

■正座中に少し動いてみる
時々、重ねた親指の上下を入れ替えてみたり、お尻を少しずらすなどして、体重が同じ部位にかからないようにしましょう。

■ひざをつけずに
左右のひざをピッタリとつけて正座をせずに、少し話すと楽になります。

■座布団を利用
かしこまった席では難しいかもしれませんが、自宅など可能な状況であれば、座布団を二つ折りにし、お尻の下に敷いてみましょう。

■座る場所にも注意
正座をする際に、硬すぎる場所は避けて、座布団や適度な柔らかさのあるマットの上に座りましょう。

■おへそを正面へ
せっかく正座をしても、腰を丸めて座ってしまっては、姿勢による負担の軽減にはなりません。おへそを正面に向け、頭や体が天井方向へ引き上げられるイメージを持ちましょう。


腰痛に関連して、ひざへの負担が増えると、ひざのお皿の周りに鈍痛を感じたりすることがありますが、そのようにひざに痛みや違和感のある場合は、正座は避けるか、正座用椅子などのアイテムを利用すると、ひざへの負担が軽減されます。とはいえ、無理はしないようにご注意ください。

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