漢方・漢方薬/便秘・下痢・食欲不振の漢方

六君子湯(りっくんしとう)

六君子湯(りっくんしとう)は、食欲不振、下痢、脱力感、嘔吐、胃炎、胃痛、貧血、むくみなどに用いられます。胃腸の機能をたてなおし、元気をつけてくれる代表的なオクスリです。

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生活者目線で漢方を追求! 手軽に作れる薬膳レシピのパイオニア

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「六君子湯」はどんな人・どんな症状にいいの?

六君子湯

胃に水がたまって、ポチャポチャ音がするようなタイプにオススメ
 

日頃から疲れやすく、胃腸虚弱なタイプに。胃のつかえ、嘔吐、下痢、めまいなど水分代謝が悪いために起こる諸症状にオススメです。

「六君子湯」の効果

疲労感、めまい、食欲不振、嘔吐、胃のつかえ、胃炎、胃痛、胃下垂、下痢、冷え症、貧血、慢性の咳や痰、耳鳴り、肩こり、動悸、むくみなどの改善に。

「六君子湯」に入っているもの 

六君子湯

画像提供:創業明治34年 漢方西山薬局

人参(オタネニンジンの根)、白朮(オケラなどの根茎)、茯苓(サルノコシカケ科の菌核)、半夏(カラスビシャクの塊茎)、陳皮(ウンシュウミカンの果皮)、甘草(マメ科などの根やストロン)、生姜(ショウガの根茎)、大棗(クロウメモドキ科の果実)。

「六君子湯」が合わない人 

気のめぐりが悪くて腹部が張ったり、あきらかに水はけが悪いときは、六君子湯に木香と縮砂を加味した香砂六君子湯(こうしゃりっくんしとう)の方が効き目がシャープでしょう。

「六君子湯」の飲み方などの注意点

■ 飲む時間
一般的には食事と食事の間の空腹時、食事をする1時間前など、お腹が空で胃に吸収されやすい時期に飲みます。胃腸が荒れやすい人には食後、排便をうながすタイプの漢方には、空腹時の服用を勧める場合もあります。なお、食間に飲み忘れたときは、食後でいいので飲みましょう。

■ 「水」or「白湯」?
症状によって、冷たい水で飲むほうが効果的な場合(その反対も)もありますが、基本的には生薬を水で煎じた「煎じクスリ」の場合は、人肌に冷まして飲みます。生薬の有効成分を抽出して乾燥・加工した「エキス剤」の場合、お湯に溶かしたり、水と一緒に飲んでください。

「六君子湯」の副作用

体質や症状に合わない、西洋薬との併用、アレルギー体質などの場合、不快な症状が出ることがあります。ちょっとおかしいな、と思ったらすぐ服用をやめ、漢方の専門家や処方してくれた医師に相談しましょう。

「六君子湯」が買える場所

漢方薬局や病院、診療所、ドラッグストアなどです。
代表的な商品名:(アイウエオ順)
  • クラシエ漢方 六君子湯エキス顆粒 (クラシエ薬品)
  • コタロー六君子湯エキス錠 (小太郎漢方製薬)
  • ツムラ漢方六君子湯エキス顆粒 (ツムラ)
  • 六君子湯Aエキス細粒「分包」 ((三和生薬)
  • 六君子湯エキス細粒 (松浦漢方)

「六君子湯」の漢方的メカニズム<中級者向けトリビア> 

水分代謝を良くし、消化器系や呼吸器系の機能を高める処方になっています。なお脾と胃の機能を両方強化できるので、空腹感がなくても食べられるような脾の衰えだけでなく、食べると吐き気をもよおすような胃の不快感にも対応できます。

■ 具体的な生薬の効能

処方のベースである人参、白朮、茯苓、甘草の四君子湯(しくんしとう)が消化器や呼吸器の機能を高めます。半夏、生姜、陳皮で、胃の中にとどまる余計な水分を除いて痰をとります。生姜と大棗は消化を助け、ほかの薬の吸収を促進させる働きがあります。

「六君子湯」のおまけのエピソード 

六君子湯の基本になっているものが四君子湯だといいましたが、虚弱をなおし、元気をつける代表である処方が四君子湯であり、あらゆる補益剤のベースになっています。それゆえに人参、白朮、茯苓、甘草の4つの優れた君子が配合された補気薬である、という名もうなづけます。

ほかに四君子湯をベースにした処方としては、黄耆を加えた大四君子湯(だいしくんしとう)、陳皮を加えた異功散(いこうさん)、黄耆や肉桂を加え、小児の元気不足に用いられる保元湯(ほげんとう)などがあります。症状や状態にあわせて加減することが多いので、四君子湯だけを処方することはあまりありません。

更新日:2011年08月04日

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