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健康食品の虚偽・誇大表示に注意

消費者庁の調査によると、インターネットにおける健康食品の表示において誤認させる可能性のあるケースが500件以上もありました。トラブルにならないように、健康食品に関する表示のルールについて、消費者もきちんと知って利用しましょう。

南 恵子

執筆者:南 恵子

NR・サプリメントアドバイザー / 食と健康ガイド

健康食品の表示に誤認のおそれ

健康食品市場は活況を呈していますが、被害報告などのトラブルも多いのが現状です。

健康食品市場は活況を呈していますが、被害報告などのトラブルも多いのも現状です。(画像は、内容と関係ありません)

消費者庁では、健康増進法に基づきインターネットにおける健康食品等の虚偽・誇大表示の監視業務を行っています。

平成22年3月8日の発表では、「平成21年度健康食品インターネット広告実態調査」を実施したところ、健康食品等に対して、疾病に関連する文言等消費者を誤認させるおそれのある表示が掲載されているサイトが547件確認され、これらを掲載しているショッピングモール運営事業者を通じて、当該表示の適正化について改善指導を行いました。

(消費者庁のリリースより)
■ネット監視業務について
1.インターネット監視方法
(1)監視期間:平成21年6月から8月
(2)検索方法:ロボット型全文検索システムを用いて、キーワードによるサイトの無作為検索の上、検索されたサイトを目視により確認
(3)検索キーワード:がん(ガン、癌)、糖尿病、肝炎、心臓病等

2.指導方法
サイトの運営事業者を通じて、該当商品を掲載している事業者に対して、削除・修正等の対応を講ずるようメールを送付し、指導を行った。

参考
健康増進法第32条の2とは、「何人も、食品として販売に供される物に関して広告その他の表示をするときは、健康の保持増進の効果その他の内閣府令で定める事項について、著しく事実に相違する表示をし、又は著しく人を誤認させるような表示をしてはならない。」と規定されており、同条に違反する場合には、当庁又は厚生労働省地方厚生局が健康増進法第32条の3に基づき、勧告等を行うことがある。

健康増進法32条の2の規定に抵触する内容例
・疾病であるがん、糖尿病等が治癒できるかのような表現。
・食品に含まれる成分に関する知見を掲載し、当該食品を摂取することにより、その効果が得られるかのような表示。
 
これまで食品衛生法や健康増進法、JAS法など厚生労働省や農林水産省等にまたがっていた食品表示に関する業務は、現在消費者庁が一括して行われています。健康食品の表示を取り締まる法令として、この他にも食品衛生法、景品表示法、薬事法等があります。


サプリメントも、野菜と同じ食品?

まず、私たちが口から入れるものには、「医薬品」と「食品」があります。食品というと、私たちが通常食べている野菜や魚、肉、お米などのあきらか食品だけでなく、「いわゆる健康食品」も食品として扱われます。「いわゆる健康食品」は、一般に「栄養補助食品」、「栄養強化食品」、「サプリメント」などと呼ばれ、国が認めた規格基準はなく、効果が認めれているものでもありません。

「健康食品」の定義は、今のところ法令で明確に決められたものはなく、「保健機能食品」と「いわゆる健康食品」を合わせて、健康維持・増進に役立つ食品の総称となります。また「保健機能食品」は「特別保健用食品」と「栄養機能食品」という一定の条件を満たした食品をさします。

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