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あまった食べ物を有効活用! フードバンク(2ページ目)

日本は、食料自給率が4割を切る一方で、大量の食品がゴミとして捨てられ、その量は年間で約2000万トンと言われています。今回は、余った食品を預かり必要な所に届けるシステム「フードバンク」をご紹介します。

南 恵子

執筆者:南 恵子

NR・サプリメントアドバイザー / 食と健康ガイド

金銭の介在しない新しい食品の分配システム

「フードバンク関西」
認定特定非営利活動法人「フードバンク関西」
事務局  浅葉めぐみさん
南・・・現在の「フードバンク関西」の活動について、もう少し詳しくご説明いただけますか?

浅葉・・・メーカーやスーパーなどの量販店などでは、ラベルの貼り間違えや、箱、容器に傷や破れがあると、まだ食べられる食品も捨てられてしまいます。

また消費期限は、各店舗などによって異なりますが、あるスーパーでは、パンなどの消費期限が3日間で、その3日目当日には陳列棚に並べられることはありません。野菜などは新しい荷が入ると、鮮度が落ちていなくても廃棄されてしまうこともあるのです。このように十分安全に食べられる食品が、ある基準で商品価値を失うと捨てられてしまいます。

一方、低所得者やホームレスのシェルター・児童福祉施設・障害者通所作業所や共同生活ホーム・母子緊急生活支援施設などの団体は福祉予算の削減などで苦しい経営をしています。こうした団体に、余剰食品を届けて有効に活用してもらい、食べ物を大切にすると同時に福祉団体を支援することを通して生活弱者の暮らしを良くしていきたいというのが、「フードバンク関西」の活動なのです。また食品の廃棄量が減少すれば産業廃棄物として焼却処分される量も減り、環境保全にも貢献できます。

私たちは、この活動によって、命をつなぐ糧である食品の、分配システムの末端に「金銭の介在しない新しい流れ」を作り出します。

年間70トンの余剰食品を活用

パン
提供してくれるスーパーから余ったパンは、「フードバンク関西」で回収し、受益者に分配されます。
 現在「フードバンク関西」では、どれくらいの量を分配されているのですか?

浅葉 2008年3月現在、定期的に余剰食品を提供してくださる企業は、メーカーや量販店など8社と1団体、受け取り団体は31団体になります。私たちが取り扱う食品を活用して下さる受益者数も月延平均として6千人を超えると考えられます。提供者、そして受け取り団体ともに今後さらに増加するだろうと予想されます。

「フードバンク関西」では、日曜日を除く毎日ボランティアが交代で、余剰食品の回収と分配の作業をしています。取り扱う食品は、主に米、パン類、野菜果物類、菓子類、鶏肉調理済み加工品、漬物などです。基本的に食品を受け取った日に、すぐに配達をしています。引き取り量は日々変動しますが、一日平均200kg前後、一ヶ月の合計が5~6トン以上、2007年1年間にフードバン取り扱った余剰食品は71.6トンにもなります。

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