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二世帯住宅で暮らす/【提案】二世帯住宅の間取り・プランニング

親子両世帯を分ける知恵・つなぐ知恵(3)

前回は、二世帯には遮音上の配慮が必要ということをお伝えしましたが、引き続き遮音についてお伝えします。今回は、世帯と世帯が隣り合う場合の遮音について取り上げてみましょう。

提供:旭化成ホームズ(ヘーベルハウス)
松本 吉彦

執筆者:松本 吉彦

二世帯住宅で暮らすガイド

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前回は、上下階の遮音について書きましたが、今回は同一階で行き来するための建具の遮音についてです。壁は床よりも遮音上は不利なことは前回申し上げた通りですが、建具はさらに遮音上は不利になります。二世帯住宅では、いわゆる「縦割り長屋」の同一階で分ける「連棟型」の構成が伝統的にありますし、実際のプランでは上下階で分かれていても同一階に両世帯のスペースが隣り合う「内階段型」も多く見られます。今回はそのような場合の工夫について書いていきます。
二世帯イメージ 二世帯イメージ
左図:二世帯を縦に同一階で分ける「連棟型」は、長屋など古くから見られる伝統的な形式です。
右図:実際の二世帯住宅では、図のように2つの世帯を上下階に重ねても、同一階の部分で行き来する「内階段型」が多いです。


1.まず世帯間の建具の遮音を

アンダーカット
アンダーカットとは、換気のために建具(ドア)の下に隙間をつくること。最近ではこのような建具が一般的になっています。
一般に室内の建具(ドア、引戸)は壁よりも遮音性が落ちます。建具は開閉の際に動かすものですので、壁よりもさらに「軽く、薄い」必要があり、遮音の原則である「重く、丈夫で、中空部分が大きい」という条件を一般に満たさないからです。さらに建具を開け閉めするための隙間に加え、換気上の理由で換気口やアンダーカットと呼ばれる建具下部の隙間を大きくした建具が最近では一般的になっています。従って、まず世帯間に使われる建具の遮音性を上げることを優先順位の最初に持っていきましょう。

建具の隙間をなくすために、換気や通風については、「自分の世帯内のみで確保する」ことを原則にします。世帯間の建具を開けないと通風や換気が取れない、というのでは世帯間の建具がプライバシー確保の役割を果たしませんし、他の世帯のにおい(例えば夕食のメニューがカレーである場合を想像してください)が伝わってしまいます。世帯間の建具を閉めておけるような間取りを作る、ということが基本になります。



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