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メール開封確認を要求するのはマナー違反

開封通知を要求するメール、件名がないメール、電子名刺が添付されているメール、HTML形式のメール、大きな添付書類がついたメールを失礼と感じるかどうか意識調査を行いました。

水谷 哲也

執筆者:水谷 哲也

企業のIT活用ガイド

2007年10月~12月にかけて「あなたの一票」(All Aboutに以前にあったアンケートサービス)を活用してマナー違反と感じるメールについての意識調査を行いました。

 

メール開封通知を要求するのは失礼

まずは開封通知メールです。開封通知を要求するメールはマナー違反と感じる方が55%になりました。
開封通知を要求するメールはマナー違反

開封通知を要求するメールはマナー違反


開封通知メールというのはアウトルック・エクスプレス(Windows Liveメールではメール送信画面で開封確認にチェックマークをつけます)についている機能です。メールを送信し、相手がメールを開くと開いた時間などを送信元に通知してくれます。

送ったメールに対する相手の反応が知りたい場合、日程の打ち合わせ等、相手と情報をキャッチボールしたい時、3日待っても相手から返事がないと不安になります。

原因の一つにメールが届いているのに相手が見落としている時があります。

企業の公開アドレスには毎日たくさんのスパムメールが届きます。もちろんスパムフィルターを通して振り分けていますが、時たま誤って迷惑メールフォルダーに入ることがあります。あまりにスパムメールが多いので相手は迷惑メールフォルダーをチェックしません。一定期間が過ぎると迷惑フォルダーから消されますので、誤判定された正常メールが消えてしまうことになります。
>> スパムメールと間違えられない5つの法則

たまに迷惑メール判定システムがトラブルにより誤判定してしまうことがあります。私も最近、正常なメールのいくつかが迷惑フォルダーに入ってしまい1週間ほど気づかなかったトラブルに遭遇しました。

また送ったメールがどこかで消えてしまうこともあります。
>> 送ったメールの1.02%が消える!

 

メール開封通知は節度を守って活用

開封通知メールを使うと相手が受け取り開けたことが分かるので使いたいのは分かりますが、アンケート結果を見るとマナー違反と感じる人が多いですね。

また開封通知メールは相手がアウトルック・エクスプレス(またはアウトルック)を使っていることが前提です。相手が違うメールソフトを使っていたり、ウェブや携帯でメールを閲覧している場合には開封通知メールは意味がありません。ですので開封通知メールは絶対的なものではなく、届いて返事が返ってきたらラッキーという程度のものです。
開封通知メールは節度を守って活用

開封通知メールは節度を守って活用


開封通知メールはケースバイケースで使うのがよさそうです。重要なメールは開封通知メールにしてもかまいませんが、本文の冒頭で、開封通知メールにした主旨などを説明するべきでしょう。

説明なしで開封通知メールを送るとメールを受領した相手に不快感を与えてしまいます。相手の気持ちに配慮することが重要です。

では開封通知メールを使わない場合はどうしたらよいのでしょうか。

相手から返事がなかなか返ってこない場合は
「ひょっとすると迷惑メールに誤判定されているかもしれませんので念のため再送させていただきます」
と書いて送るのも一つの方法です。

また返事がほしい場合は、本文に相手があまり負担に感じないよう柔らかく
「できましたらお返事をいただけるとありがたいのですが」
のような文章をいれて送るとよいでしょう。

開封通知メールを使う場合は節度を守って活用しましょう。

 

件名がないメールはマナー違反

件名がないメールについては89%の方がマナー違反と感じています。
件名がないメールはマナー違反

件名がないメールはマナー違反


時々、件名がないメールが届きます。

メールソフトを起動して、メールの件名や送信者などを一覧表示させると、件名が空いているメールが時たまあります。件名がないメールを見つけるとそのまま迷惑メールフォルダーにほうりこんでいますが、若者世代の間では「件名がない」メールがけっこう普通のようです。

「件名がない」メールが普通になった原因はどうも携帯メールにあるようです。携帯メールでも件名を設定して送ることができますが、受信して携帯画面で一覧表示した時、以前は日付、送信者、本文しか表示されませんでした。

携帯メールでは送信者を見てメールを読むか読まないか判断するといったところから件名入力の優先順位が下がり、送信時に件名を入力しないようになったようです。友人通しのコミュニケーションであればかまわないのですが、初対面の人にも、またパソコンメールにも携帯メールと同じ感覚を持ち込んでしまっている人がいるようです。

件名はしっかり入力しましょう。

 

電子名刺が添付されているメールはマナー違反

意外なことに「電子名刺についてよく知らない」が一番多い結果(40%)となりました。電子名刺付きのメールはあまり一般的でないようです。
電子名刺が添付されているメールはマナー違反

電子名刺が添付されているメールはマナー違反


電子名刺とはメールに添付して、住所などの個人情報を相手に知らせる機能のことです。電子名刺に対応しているメールソフトでは送られてきた電子名刺をそのままアドレス帳に登録ができます。

電子名刺のフォーマットはvCardとして標準化されており、vCard対応のメールソフトであれば電子名刺を交換することもできます。電子名刺を添付すると拡張子が「.vcf」のファイルとしてメールに添付して送られます。

電子メールをテキスト形式で受信するよう設定している場合は電子名刺はメッセージ内に表示されません。「.vcf」ファイルが添付ファイルとして届きますので電子名刺について知らない人はウイルスか何かが届いたのではと誤解してしまいそうです。

反対に電子名刺を添付して送っていることに気がついていない送信者もいます。相手に電子名刺送信してもよいか確認してから送るのが無難なようです。

 

HTML形式のメールはマナー違反

「マナー違反だと思う」が75%となりました。
HTML形式のメールはマナー違反

HTML形式のメールはマナー違反


HTML形式のメールというのは通常は文字だけのメールを文字の色を変えたり、太字にしたり、画像を入れたりできるメールで、ホームページの作成言語であるHTMLを使っています。

「HTML形式で送る」という設定がされていると、ふつうの文字修飾がないメールを送っても、余計なタグがつけられたHTML形式で相手に届きます。つまり受け取る側のメール容量が増えることになります。またセキュリティの関係からHTMLメールを受信しないと設定している人もいます。この場合は相手に届かないことになります。

アウトルック・エクスプレスではメール送信の形式が最初、この「HTMLメールで送る」になっていますので知らずに送っている方が多いのでしょう。アウトルック・エクスプレスをお使いでしたら下記のやり方でメール送信の形式が「HTMLメール」になっていないかどうか確認しておいてください。

【HTMLメールの解除】アウトルック・エクスプレス
1.「ツール」→「オプション」を選ぶ
2.出てきたウィンドウで「送信」を選ぶ
3.真ん中にある「メール送信の形式」で「テキスト形式」を選んで「OK」を押す

 

大きな添付書類がついたメールはマナー違反

昔のメールはテキスト情報だけしか送れませんでしたが、今では様々なファイルをメールに添付して送ることができます。大きな添付書類がついたメールは81%の方がマナー違反と感じています。
大きな添付書類がついたメールはマナー違反

大きな添付書類がついたメールはマナー違反


取引先とワードやエクセルのファイルをやり取りしたり、よく行うのがデジカメで撮った写真の送付です。忘年会やクリスマスシーズンですので、こないだ送ったばかりという方も多いでしょう。

ただし相手の環境に配慮しなければなりません。

一つは容量制限の問題です。プロバイダによっては、送受信するメールサイズに対して制限をかけている場合があります。また接続環境によっては大きなファイルが添付されているとメールが正常に受信できない場合があります。

添付ファイルが大きい場合は、あらかじめ送信相手に大丈夫かどうか確認する方がよいでしょう。携帯電話でメール受信している人も増えてきたため、300Kバイトを超えるメールを送る場合は相手に事前連絡は必須です。
>> ファイル転送サービスでばれる会社のレベル 
容量が大きなファイルは宅ふぁいる便などを活用しましょう。

相手の環境などに配慮して、マナー違反にならないメール活用を心がけましょう。

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