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「ハケンの品格」最終回でみる派遣の生き方(2ページ目)

ドラマ「ハケンの品格」の最終回から、登場人物の派遣社員としての生き方を考察してみましょう。シリーズ第3弾の今回はコラム記事となっております。

執筆者:加藤 由紀子


大前春子にみる派遣社員としての生き方

スーパーハケン、大前春子の派遣社員としての生き方は?
多数の資格を所持するスーパー派遣社員。残業は一切せず、時給の分はきっちり働き、定時帰宅することをモットーとしています。また、契約更新も一切せず、3ヶ月間の契約で勤務。

希望条件や自分のライフスタイルに合わせて働けるという派遣のメリットを活かしながら働くベテラン派遣。仕事は完璧にこなし、取得資格の種類と数は実に豊富、ドラマではそれで面白かったのすが、実際では、もう少し統一性のある資格で固めた方が良いでしょう。自分は何がしたいのかという方向性が見えなくなってしまう可能性があります。

しかし、彼女が多数の資格を取得している理由はやはり、雇用、収入が不安定になりやすいという派遣のデメリットを自分なりに回避させる手段だったのかもしれません。また、実際、実務スキルやそれに役立つ資格、経験を豊富に持っている人の方が、自分の希望条件で仕事に就きやすいというのも現実です。

それから、春子はヒューマンスキルゼロという設定でしたが、どうだったでしょうか。実際にはそんなこともなかったように思います。ただ、今回美雪が初めて味わった寂しさのようなものを何度も何度も経験するうちに、防衛本能として必要以上にクールに振舞うようになっていった、ということなのでしょう。確かに、そういう経験を何度もすることになるのなら、多少、精神的にタフであることも必要なのかもしれません。昔の春子が、「ずっとここにいられると思った……」と泣いているシーンは印象的でしたね。

それでも、彼女には、再び正社員になるという道はなかったようです。正社員であっても、リストラで退職を余儀なくされた経験もあり、信じることができるのは自分のスキルだけ、「働くことは生きること」というポリシーを大切にし、あえて派遣という就労形態を選択する。これが春子の選んだ道です。


働くことは生きること

春子のポリシー「働くことは生きること」、ドラマの中でも何度かセリフに出てきましたね。また、派遣先の正社員、東海林さんも春子と同じポリシー「一緒に働くことは、一緒に生きること」を持っていました。深い意味を感じてしまうのですが、一体どういうことなのか考えてみましょう。

東海林さんの言葉を借りた方がより考えやすいのですが、ある目的を、最良の方向で達成できるように、一緒に悩んで苦労したり、協力しあった上司や部下、仲間、また顧客などは、確かに人生の一部分を一緒に生きた存在と言えるような気がします。

もちろん、働くことに種類は関係なく、家事や育児なども同様に、働くということだと思います。人は人との関わりを通じて、そういった苦悩、努力、達成感などを経験し、大きく成長していきます。

「働くことは生きること」とは、人生になにかの目的や使命感をもって、一生懸命生きることなのかもしれません。

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