一般事務の仕事

更新日:2005年09月04日

退職後は国保と任意継続 どっちがお得?

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「任意継続と国民健康保険って、どっちが安いですか?」という質問をよく受けますが、国民健康保険料はお住まいの市区町村でかなり違います。例えばどのくらい違うのか……Aさんの例で調べてみました。

住んでる場所で年間30万近い差が!

■所得割

退職までの給与収入がかかわってくるのが『所得割』です。隣接するX市とY市は、それぞれこのような計算方法を採用していました。

Aさんの国民健康保険料(年額)
X市 Y市
計算方法 17年度の市民税所得割額の620/100 所得割算定基準額(16年度の所得-33万円(基礎控除))の5.1%
所得割額 620,000円 193,800円

どちらも前年の収入額が計算にかかわってくるとはいえ、X市は市民税の額、Y市は所得額と、率だけでなく計算そのものが違っていました。
そしてなんと!X市の計算では、Aさんの所得割額は年間62万!これだけで、国民健康保険料の上限額53万を軽く超えてしまいました。一方Y市では約20万です。

そしてY市にはもうひとつ計算項目がありました。

■資産割

その年の固定資産税に対して計算されるのが資産割です。
X市ではこの資産割は不要。Y市は、17年度の固定資産税額の18%と、ここでも大きな違いがあります。
Aさんは固定資産を持たず、固定資産税を納付していませんので、どちらの市でも0円でしたが、これも、個々の状況で差がつくところです。

…以上4つの項目を合計した結果、X市とY市の国民健康保険の額は、年間30万近く違っていたのです!

17年度のAさんの健康保険料(年額)
国民健康保険 任意継続
X市 Y市
世帯別平等割額 13,014円 25,400円 -
被保険者均等割額 27,367円 25,900円 -
所得割額 620,000円 193,800円 -
資産割額 - 0円 -
合計(年額) 530,000円※1 245,100円 275,520円※2

※1 国民健康保険の上限額
※2 任意継続の月額上限22,960円の12ヶ月分
いずれも17年度の資料で計算したもので、計算式、上限額は変更することがあります。

どっちが得かは市区町村の計算方法を調べてから

それにしてもこんなに違うとは!
Aさんの場合、Y市に住んでいたら、任意継続するより、国民健康保険に加入した方が安くなってますね。
なので、任意継続と国民健康保険のどちらが安いか、ということは、お住まいの地域の計算方法を調べてみないとわからないのです。

Aさんは、この数字をみて、「うわ~!隣のY市に引越そうか」と思ったそうですが、Y市にはX市にはない資産割がありますので、不動産を持っている方はまた違ってきますよね。

各市区町村で、いろいろな計算方法を採用しているはずですが、いずれにしても、個々の状況でずいぶん違うということ。
転職を考えているなら、お住まいの役所の国民健康保険課で相談してみましょう。いくらになるか計算してもらえます。
また、市区町村のホームページに計算方法が掲載されているところも増えていますので、探してみてもいいですよ。

WEBQOO.COM〔ウェブクー〕
郵便番号や住所を入力すると、市役所等、該当地域の公式ホームページのリンクが表示されます。便利!

任意継続手続は20日以内に!

結局Aさんは、任意継続することにしました。
ここで恐ろしいのは、任意継続は、被保険者でなくなった日から20日以内に届出をしなければいけないという決まりがあることです。

国民健康保険も届出期間がありますが、過ぎても受け付けてもらえます。ですが、任意継続は、天災などの正当な理由がない限り、期限を過ぎたら受け付けてもらえません。
もしもAさんが任意継続できることを知らなかったら、また、期限があることを知らず、手続きが間に合わなかったら、国民健康保険に入るしかないのです。
Aさんが任意継続した時と、X市の国民健康保険額の差は、年間約25万!
これほど差が出ないにしても、期限を逃したために、ずいぶん支払額が違ってしまった!なんてコトのないよう、事務担当者としては、退職する社員に任意継続できることは伝えておきたいですし、退職、転職を考えている方も知っておいて欲しいと思います。

政府管掌健康保険の任意継続手続きは、お住まいの地域の社会保険事務所で行います。
申請用紙に、退職前の保険の記号番号を記載する必要がありますので、保険証を返却する前に控えておきましょう。

地域の社会保険事務所を探す〔社会保険庁〕

※この記事は平成17年8月現在の内容を元にしています。制度変更、計算方法の変更があれば、数値が違ってきます。あらかじめご了承下さい。
※任意継続は、政府管掌健康保険について記載しています。健保組合等、その他の制度ではこの限りではありません。
  特に健保組合には、負担額以外に独自のメリットがあることも多いです。詳しくは加入している健保組合の事務局に問い合わせて下さいね。



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健康保険の手続きケース別ガイド(転職のノウハウ)
退職 取り敢えず健康保険はこれ(300万円貯める・殖やす)

(執筆者:平井 実穂子)

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