カリスマ講師の内田さん。彼女の講座を受講した生徒は「内田組」と呼ばれるくらい特異な特徴を持つようになるといいます |
巷では、自己啓発セミナーなどが大盛況。彼女のように自分と向き合う大切さを力説する講師は多いのですが、なかなか良い成果が出ているようには思えないのが実情のようです。
同じ事を伝えているのに、伝えられる人と伝えられない人。この差はどこから来るのでしょう?内田氏は、伝えるためにどんなテクニックを使っているのでしょう。その秘訣を伺いました。
伝えたいもの、伝えなくてはいけないと思い込んでいるもの
――「伝える」ことがうまくいかない原因ってどういうものがあると思われますか?
内田
伝えたいって思うのはいいですけれど、まず「伝えたい」そう思う感情の出所がわかっていないと、難しいかもしれませんね。
――といいますと?
内田
伝える側と、伝えられる側。これは人間同士のコミニケーションですよね。
自分とのコミニケーションをきちんと取らないと、他人とのコミニケーションを取るのは難しいでしょう。まずは講師自身が自分と向き合って、自分が本当に伝えたいものは何かわかっていないと、うわべだけの理論では当然、
伝わるのもうわべだけなんですね。
――なるほど。
内田
それを言いたいのは、伝えたいのはなぜ?もっと何かない?と、掘り下げていかないと、その人らしい話にならないでしょう。本当の気持ちを押さえ込んで、仕事の立場としての発言や、しがらみから来る言葉は、自分の言葉を裏切ることになる。自分を裏切り続けていくと、最終的にはその人らしく生きることも難しくなっていきませんか?
――話すこと、伝えることが 生き方にも通じるのですね。
内田
そうです。表面的な、決められた時間(スケジュール)をこなすだけの話ほどつまらないものはありません。キレイなところ、サラッとした表面的なものって、本来の人間の生活にはありえないものだから、作り話ににしか聞こえませんものね。誰しも、聞きたいのは「本当のところ」だと思いますよ。私が話していて、相手が食いついてくるのは美しい成功体験よりも、泥臭い失敗体験だったりします。それも、こんな失敗しちゃったのよ。私ってかわいそうでしょ?がんばったでしょ?が見え隠れするような美談としての「お涙頂戴の話」の話はやっぱりウソ臭い。慰めて欲しいなら、そう言えばいいのに、隠すからウソになる。ウソじゃない真実なら聞いてもらえるし、ちゃんと伝わる。だからこそ、まずは自分の本当のところを探ってウソでない本当の話をする必要があるのです。
本当のことを話し始めたら、どんなことが起こるのか?それは次ページへ!