話し方・伝え方/説得する・納得させる話し方

納得を引き出す上手な謝り方

食品の製造年月日の偽装、金銭の着服など、テレビで目にする謝罪シーン。謝罪する経営者や政治家の態度に腹立たしさを覚えることはありませんか? 今回は上手な謝り方について発声の面から考えてみます

執筆者:楠瀬 誠志郎

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せっかくの謝罪の言葉も声を「当てる」と逆効果になりかねません

当てる声での謝罪は逆効果


謝罪の言葉は、まずは相手に分かりやすく、聞き取りやすい声で述べたいもの。言葉をまずはきちんと相手に届けることが、責任感や前向きさを伝えることにもなります。これができないようでは今後のビジネス関係も築けなくなってしまいます。

しかし、だからと言って謝罪の言葉をはっきり言うのはお勧めできません。はっきりした声を出すとは、以前の記事「相手の心を動かす2つの声の使い分け」で述べた「当てる声」を使うことになります。「当てる声」は情報を伝える事に向いている声。そこに感情を込めてしまうと相手には不快感、不信感を持たれてしまうのです。

当てる声で謝罪すると、本人は反省の気持ちを込めたつもりでも、相手からは「本当は悪いと思っていないのでは」という印象を持たれてしまいます。なぜなら、当てる声は客観的な情報を発信する声だからです。つまり「相手に直接的に伝えたいことがある」という話し手の意思を伝える声ですので、謝罪の場でそれをすると自己主張が強くなりすぎ、反省の気持ちが伝わりにくくなってしまうのです。

これは、実際に言葉にして試してみるとすぐに分かります。謝罪の言葉を相手に当てるようにしっかり言うと「申し訳ありません!」と語尾まで強く発声されます。こうした声では「謝っているのだから、文句ないだろう!」と言っているかのように聞こえてしまうのです。責任感の強い人や、誠意を見せようと頑張る人ほどやってしまいがちな間違った謝り方。もしもまじめに謝っているのに相手をますます怒らせてしまったという経験があるなら、一度この点を見直してみましょう。

効果的に謝罪をするための発声とは? 次ページで!

更新日:2007年10月30日

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