土地売買・契約

更新日:2006年12月26日

建築確認がとれない土地!契約解除できる?

住宅を建築する目的で購入した土地において建築確認を受けられなかったとき、この売買契約を遡って解除することはできるのでしょうか? また、売主の瑕疵担保責任は適用されるのでしょうか?


瑕疵担保責任といえば、一般的には 「建物の欠陥に対する補償」 といったイメージが強いものの、土地に対してもその適用があります。この場合 「地下に空洞があって陥没した」 「未知の埋設物があって障害になった」 「土壌汚染された土地だった」 などといった土地そのものの欠陥 (物質的欠陥) だけでなく、都市計画法建築基準法など公法上の制限によって目的の建物を建築できないといった問題が生じたときにも、瑕疵担保責任に関する規定を準用できることになっています。

敷地
通路部分をうまく活用して趣きのある入り口にすることもできるが・・・。
ただし、売主の瑕疵担保責任を追求するためには 「買主はその制限が適用されることを知らなかった」 ということが前提です。ご質問のケースでは、通路部分の幅によって建築確認を受けられないということを知らず (媒介業者から重要事項として説明を受けていない) 、建築可能な土地と信じて購入していますから、買主は売主の瑕疵担保責任を追求できるでしょう。

また、ご質問のケースでは 「本物件は買主が取得後、現況建物を取壊すことを条件として売買するため、売主は瑕疵担保責任を負いません」 という特約が書かれていますが、文面上では明確にされていないものの 「取壊す建物については瑕疵担保責任を負わない」 という意味に解釈できます。土地に対する瑕疵担保責任まで免除した特約とみなすことはできませんね。

売主の瑕疵担保責任により、買主は売主に対して損害賠償の請求、もしくは 「契約の目的を達せられないときには契約の解除」 を求めることができます。ご質問のケースでは、建築確認を受けられないために契約の目的を達することができませんから、契約の解除を求めることが可能です。

しかし現実問題として考えたとき、売買代金の全額を買主へ返金して契約の解除に応じる能力が売主にあるのかどうかは疑問です。解決までに長期間かかることも十分に考えられますね。そこでもうひとつの対処方法を例示しておきましょう。ただし、実際にそれができるかどうかはケースバイケースですが・・・。

それは隣地の土地の一部を買収する方法です。下図のように通路部分に接する隣地の一部 (赤枠部分) を買収することにより、通路部分の幅をすべての箇所で2m以上にできれば、建築確認は問題なく受けられることになります (通路部分の “長さ” に関する条例などの制限がある場合を除く) 。


隣地との買収交渉は売主や媒介業者にやらせればよいでしょう。もちろん買収にかかる費用は売主 (または媒介業者) の負担とさせるべきです。また、それに伴って塀やフェンスの造り直しが必要であれば、同様に売主側に負担させます。なお、買収ではなく該当部分を隣地から借地することにしても建築確認には問題ありませんが、将来的に面倒を生じる場合もあるので注意が必要です。

ただし、いずれにしても隣地の所有者が応じなければできないことですし、隣地の容積率などに全く余裕がなければ買収などに応じてもらうことも困難です。 「買収ができなかった場合にはどうするのか」 などといった取り決めを、前もってしっかりと定めておかなければなりませんね。



All About 住宅関連ガイドサイトの中から、不動産売買に役立つ記事を厳選
不動産売買お役立ち記事 INDEX



おすすめINDEX
   契約トラブルの予備知識

関連記事
   中古住宅の瑕疵担保責任
   建つ?建たない?どっちなの!




住宅購入の疑問Q&A INDEX



「不動産売買」 ガイドのメールマガジン (無料) は、不動産に関する最新情報をはじめ、さまざまな話題を取り上げながら、毎月2回皆様へお届けしています。
1 2
  • 印刷する
  • ブックマークする
  • 携帯に送る
  • ブログに書く

あわせて読みたい

この記事の担当ガイド

写真

平野 雅之

不動産取引実務に精通する専門家が、不動産売買で失敗しないノウハウを分かりやすくアドバイスします。

続きを読む

ガイドからのお知らせ

住宅・不動産関連コミュニティ

北欧好きが、愛用の北欧モノを見せ合うコミュニティ

メルマガ登録

【住宅・不動産メルマガ】一戸建て、マンション、リフォームからインテリアまで、住まいに関するアイデア満載の情報をお届けします。

ショッピングカタログ

All About モバイル

QRコード

All Aboutがケータイで読める!

オススメ記事をメールでチェック

知識・経験を生かして、記事を書いてみませんか?