パン/パン屋さん取材レポート(東日本)

パサージュ ア ニヴォ【武蔵境】(2ページ目)

店のドアで微笑むユニークなキャラクター、バゲット君。とびきりのバゲット。顔のあるメロンパン。店の名は”踏切”。一体どんなお店なのでしょう。武蔵境駅前にオープンしたばかりのおいしいパン屋さんをご紹介。

清水 美穂子

執筆者:清水 美穂子

パンガイド

バゲットとその仲間

「フランスで食べたパンが忘れられないのです。その香り、口に入れると溶けてしまう感じ、塩味が強いかも?と思うと甘くなり、皮の香りが最後まで残る感じが」と大和さんは言います。それが彼女の目指すバゲットです。

フランス産小麦をブレンドして香りよく焼き上げたバゲットは、一晩発酵をとります。パリっとしたクラストにナイフを入れれば、半透明の気泡がある美しい生地が現れます。同じ素材でつくるバタールは、発酵時間が6時間とバゲットに比べ短くなるのですが、やはりクラストの香ばしさとモチっとした食感があって、フランスパン好きにはたまらないことでしょう。

他には、ひまわりの種やアマニなどの入った「3グレイン」やドライクランベリー、ジュエリーレーズン、オレンジピール入りの「フリュイ」(各280円)もあります。朝のうちに売切れてしまうことも多いので、そのときはプチサイズで楽しみましょう。

プリっとした歯ごたえの、本物の腸詰めを焼きこんだ「ウィンナー」はフランスパンの生地と好相性。やみつきになってしまいます。サンドイッチは自家製マヨネーズを使用するなど本格派です。パヴェという無成形のフランスパンにスモークチキンやオリーブを挟んだものなど、おすすめです。

ウィンナー(240円)
プチサイズのフランスパン(各50円)サンドイッチ各種(380円)

メロンパン誕生秘話

ショウケースを覗くとき、初めての人なら微笑まずにはいられない「カスタメロン」は自家製カスタードクリーム入りのメロンパン。「パン職人ならわかってしまうと思うんですけれど」と前置きして、大和さんはこのパンの生まれについて聞かせてくれました。

パン生地にかぶせたクッキー生地がズルっとずれて失敗してしまったとき、そこに真さんが顔を描いてくれたのが始まりなのだとか。だから今でもチョコレートで顔を描くのは真さんの担当です。そして「ズレ具合」の角度はパン職人の祥子さんによって確定されました。かくして「カスタメロン」はこの店の人気商品のひとつになったのです。バニラビーンズの入った上質なカスタードもおいしいメロンパンです。

カスタメロン(150円)

食パン、ヴィエノワズリ、ピザ

ガイドが個人的に好きなミニサイズの角食がこの店にはあります。「チビKAKU」は厚切りトーストにして朝食に2枚ほど、いただきたいパンです。

ヴィエノワズリはフランス産のチョコレートを使用したパン・オ・ショコラなどスタンダードなものから、イチジクなど季節の味もあります。お昼時に焼きあがるピザは1枚200円。ランチにするお客さんも多いようです。

チビKAKU(220円)イチジクのデニッシュ(180円)
ピザ(一切れ200円)作業着のTシャツにもバゲット君が。


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