あなたの家の空気、きれいですか
家で過ごす時間が増えた昨今。快適に過ごせるよう、家の中をスッキリ整えたという人も多いですよね。では、家の中の“空気”について考えてみたことはあるでしょうか。
特に、湿度の高い季節は、空気中に含まれるカビの胞子の生育条件がそろいやすい時期でもあります。夏場に活躍するエアコンは、気がつけばカビが生えているなんてこともあり、気になっている人も多いですよね。
そこで、「住まいの権」代表で、住環境アドバイザーの上郡清政さんに、エアコン内部のカビが生えてしまう原因や快適なお家空間について、お話をうかがいました。
上郡さんのコメントには、きれいな空気を保つ室内空間のために気をつけたい“気づき”がたくさん!
なぜカビが発生してしまうの?
(1)エアコンが空気を冷やす仕組み
エアコンが、どうやって冷たい空気を出しているか、その仕組みを知っていますか?
エアコンは、外の空気を取り込んで冷やしているわけではなく、部屋の中の空気を取り込み、熱交換器を経て冷たくした空気を出す“内気循環”という構造のものが、一般的です。
ということは、部屋の空気中にカビの原因となる菌があると、エアコンを通して、またカビの菌を含んだ空気を撒いてしまうということに……?
上郡さん:“エアコンから風が吹いてくるから、空気が入れ替わっている”と誤解されてる方も、実はまだまだ多いんです。
上郡さん「まず知っておいてほしいのは、最新のエアコンには換気機能のあるものもありますが、従来のエアコンでは空気の入れ替えはできません。
そもそも、今のマンションなどの一般的な換気装置は、窓近くにある吸気口から外気を取り入れて、キッチンや浴室の換気口から空気を出すものがほとんど。こういった換気装置は、外気をそのまま入れてしまうので、外の空気中のカビの菌も入ってしまう。
家にいてエアコン、例えば除湿をつけている間はいいんです。でも、外出するときにエアコンを切って湿度が上がってしまうと、家中にカビの菌が繁殖しやすくなってしまう恐れもあるんです。」
エアコンの内部にカビが生えてしまうのは、“家の空気”そのものに原因があるということ。では、カビが発生してしまう“家の空気”とは、どのようなものでしょうか。
(2)カビは、こうして発生してしまう
上郡さん「水分を多く含んだ空気が冷やされると結露になります。たとえば4人家族の場合、全員が家にいたら、体温や汗などで一日にバケツ一杯分くらいの水分を家の中に出していることに。
それらの湿度と、家の北側や南側の温度差で、結露が起きやすくなります。カビというのは、60%以上の湿度で繁殖しますから、結露はカビが繁殖する温床になりやすい。
家の中の一室だけエアコンをかけて、そのほかの部屋が暑いままだと、どうしても温度差で結露はしやすくなります。大切なのは、家を“ひとつの箱”とらえて、家中の湿度を最低でも湿度60%以下、理想としては52〜53%程度に保つことです。」
カビの温床となる結露。実はエアコン内部でも、同じようなことが起こる危険があるのです。
エアコンで冷房をつけた場合、部屋のあたたかい空気を取り込み、エアコン内部の熱交換器で冷たい空気にします。その際にできる水は、パイプを通して外に排出されます。
エアコンをつけると、室外機の近くのパイプから水が出ているのを見たことがありますよね。あれが、熱交換で出た水です。
エアコンを切った際に、その熱交換で排出しきれなかった水が内部に付着したまま、高湿度の環境が保たれてしまうと、結露と同様、エアコン内部にカビが生えやすくなってしまうのです。
夏は寝室のエアコンをつけて休む方も多いと思いますが、寝室のエアコン内部にカビが生えてしまっている場合、カビを含んだ空気の中で寝ているということに……。
上郡さん「エアコンに生えるカビは怖いんです。カビの種類によっては、肺炎などの原因になるというデータもあるくらいで。家族の健康を考えたら、面倒だからとつい先送りにしがちなエアコンのお手入れも、頻度を決めて、習慣づけてもらいたいです。」
また、湿度以外でカビが生えやすくなる条件として挙げられるのは、ほこりや皮脂です。家の中を適正な室温・湿度で保てないことに加え、ほこりや皮脂が養分となることで、カビが生えやすくなる、と上郡さんは指摘します。
家の中でも特に、ベッド下などはカビが生えやすい場所だそう。
きれいな空気で暮らしていくには
(1)カビを発生させないためには
エアコンは、一度カビが発生してしまうと掃除がとても大変。まずは、エアコンにカビが発生しないような対策を講じましょう。
第一に、定期的な掃除。特に、春先や夏の終わり、エアコンを使用し始める前や後は必ず掃除をする習慣を。フル稼働している夏場も、定期的にチェックをして掃除をするのも大切です。
また、エアコンを稼働する季節は、内部に付いた水を放置したまま、湿度が高い状態を放置しないことが大切に!
最近のエアコンの多くは、内部クリーン機能がついています。これは一般的には、カビなどの発生を抑えるために、エアコン内部を乾燥させてくれるもの。でもせっかくのこの機能、“効果がよくわからない”、“音が気になる”と、実際には使っていない人も多いそう。これはもったいない!
先ほどの上郡さんのお話にあったように、エアコン内部に水分が残った状態が続くとカビの原因に。
まずは、エアコンに内部クリーン機能がついているかを確認。機能がついてる場合は、それをきちんと使いましょう。エアコンの中がカビだらけ……なんてことにならないよう、キレイな状態を保ちたいですね。
(2)きれいな空気を保つためにできること
最後に、上郡さんに家の中でカビの生えにくい環境をつくるためにできることをうかがいました。
上郡さん「準備したいのが、湿度計と温度計です。家の北側と南側に用意して温度差ができるだけないように、湿度は最低でも60%以下、できれば52〜53%に保つ工夫をするといいですね。
最近の家は気密性が高く建てられているため、湿度が高い環境になりがちです。5人家族の場合、人の吐く息に含まれる水蒸気や汗、料理やお風呂の湯気などで、家の中には一日10リットルもの水分がばらまかれている、と言われているほど。
快適な湿度を保つためには、空気の入れ換えをすることも大切です。エアコンや扇風機、換気扇を効率的に利用するほか、家の対角線上にある窓を開けて、家の空気を入れ換えましょう。
湿度が高い家では、特に押入れの奥や窓際、ベッド下などに必ずカビが生えています。カビが生える環境は、家族の健康だけでなく、家もいたみやすくなってしまいますので、気をつけたいですね。」
きれいな空気で暮らすことは、快適なだけでなく家族の健康への配慮にもなります。
おうち時間が増え、家の中の環境を見直すきっかけにもなっている今だからこそ、“家の中の空気”についても意識して暮らしてみてはいかがでしょうか。
QUALITY AIR FOR LIFE
24時間365日、世界中のあらゆる生活シーンで空気はあなたと共にあります。パナソニックが目指しているのは、空調技術と換気技術の融合により新鮮な空質を保ち、心と身体の健康につながる快適な生活、"Quality Air for Life"を世界中の人に享受してもらうことです。これまで培ってきた総合的な技術力で健やかな暮らしをお届けしていきます。
空気をかえるナノサイズの技術
- ● 電気を帯びた水、ナノサイズの「帯電微粒子水」とは
- 「帯電微粒子水生成技術」は、空気中の目に見えない水分を集めて高電圧を加え、ナノサイズの水粒子を生み出す技術です。この水粒子は電気を帯びているため「帯電微粒子水」と呼ばれます。
- ● 様々な物質に作用しやすいOHラジカル(高反応成分)
- OHラジカルは空気中の菌※1・アレルゲン※2に含まれる水素を抜きとるという性質をもっています。このOHラジカルの数が多ければ多いほど除菌効果※2が期待できます。
-
「帯電微粒子水」が
菌に届き… -
「OHラジカル」が
菌の水素を抜き取り… -
菌の水素を水に変形、
菌を抑制します
- ※1 約6畳の試験室内での4時間後の効果を検証済み(実使用空間での計測結果ではありません。)
【試験機関】(一財)北里環境科学センタ−
【試験方法】約6畳の試験室内で菌を浮遊させ空気中の菌数を測定
【除菌の方法】「帯電微粒子水」発生装置を運転 【対象】浮遊した1種類の菌
【試験結果】4時間で99%以上抑制(北生発24_0301_1号) - ※2 約6畳の試験室内での8時間後(花粉)、24時間後(ダニのフン・死がい)の効果を検証済み
(実使用空間での計測結果ではありません。)
【試験機関】パナソニック(株)プロダクト解析センター
【試験方法】約6畳の試験室内で布に付着させたアレルゲンをELISA法で測定
【抑制の方法】 「帯電微粒子水」発生装置を運転 【対象】付着したアレルゲン
【試験結果】〈花粉〉8時間で88%以上抑制(BAA33-130402-F01)〈ダニのフン・死がい〉24時間で60%以上抑制(BAA33-130304-F04)。 実際の効果は、季節・周囲環境(温度・湿度)、使用時間、個人によって異なります。「帯電微粒子水」・「高濃度帯電微粒子水」はウイルス等を抑制する機能はありますが、感染予防を保証するものではありません。
空気のこと、
みなさんはどう思いましたか?