暑くなってくると余計に気になる! 部屋のニオイの原因は?
家にいると感じないのに、外出先から戻ったときなどにふと気付くのが家の中のニオイ。神崎さんによると、この原因は「雑菌の増殖によるところも大きい」のだそうです。
神崎さん(以下敬称略):「たとえば、洗濯物の部屋干し臭。あのイヤな生乾きのニオイは、モラクセラ菌と呼ばれる菌が関わっています。この菌は洗濯物の水分と、洗濯で落としきれなかった汚れを栄養とすることで増殖。このときに発生するガスこそ、生乾き臭の正体なんです。
これは部屋干しの例ですが、水回り、洗う前の洗濯物、油汚れなども付着した雑菌の増殖がニオイの元。なお、暑くなってくると余計にニオイが気になるのは、温度が高いほどニオイが鼻につきやすくなるため。梅雨時から夏にかけては湿度だけでなく温度も高いですし、冬でも過度に暖房や加湿をしている際は十分に注意したいですね」
また、カビもニオイの原因だとか。
神崎:「俗に言う“カビくささ”を発生するカビの胞子は、至るところに存在しています。新品の衣類にすら付着していますが、着古した衣類に比べてカビが生えにくいのは、人の皮脂などの栄養源が多いか少ないかの違いだけ。カビの胞子は高温多湿の状況で増殖するため、特に梅雨時はニオイを気にする人も増えるでしょうね」
菌もカビも、水分と栄養があれば増えていくもの。そのため、「基本的に人が触れるところは、すべてニオイの元があると思った方がいい」と、神崎さんは語ります。
神崎:「部屋のニオイが気になったときは、人がよくいる場所をチェックしてみましょう。長い時間を過ごすソファ、食べこぼしなども付着しやすいダイニング周り、結露で湿りがちなカーテンなど、さまざまな発生源が見えてくるはず。これらはそれぞれ別のニオイなので、ひとつひとつ解決していけば家の中のニオイが気になることもなくなりますよ」
くさくなる前に撃退! イヤなニオイを予防する方法
ニオイの原因がわかったら、次は対策を講じたいところ。一体、何をすれば良いのでしょうか?
神崎:「まずは洗濯槽、そして糸くずを集めるポケットを掃除することから始めてください。これらが汚れていると、洗濯物にも雑菌が付いてしまいます。特にポケットは3日ほど放置するだけでニオイが発生してくるので、まめに掃除するようにしましょう。また、スピードコースでいいと思うのは避けたいところ。十分に汚れが落とせないので、衣類に蓄積されていって菌の繁殖を促してしまいます。
洗剤は皮脂汚れに強い粉タイプがオススメ。また、酸素系漂白剤を使うときは、35℃くらいのぬるま湯で洗うとより効果を発揮できます。ニオイが染み付いている場合は、30分から1時間ほど浸け置きを。ただし、素材によっては色落ちする場合があるので、用法を確認するようにしましょう」
先ほどの「ニオイが発生しやすいのは、人がよくいる場所」というお話から考えると、ソファカバーやカーペットなどの大物もまめに洗濯した方が良さそうです。
神崎:「どちらも思った以上に汚れているものなので、本当なら選ぶときから洗うことを想定しておきたいですね。特にカバーが外せないタイプの布製ソファは、できれば避けていただきたいもの。洗わないままでは奥まで汚れが染み込んで、菌の温床となってしまうリスクが高まります」
また人がよくいる場所としては、寝具も含まれますね。どのくらいの頻度で洗濯するのが良いでしょうか?
神崎:「寝具については以前、実際にニオイをかぎながら確認したところ、1年を通じてだいたい3日でニオイが発生し始めました。使用状況にもよりますが、寝具はできれば3日、長くても1週間程度で交換すると、ニオイは気にならないと思います」
では、気になる部屋干し臭を抑える方法は?
神崎:「洗濯後の衣類は、水分が残った状態で5時間以上経つと菌の繁殖が進む※1ため、できるだけ時間をかけずに乾かすことが大切です。そのために必要なのが、“温度”“湿度”“空気の循環”の3つを整えること。暑い時期にリビングなど人がいる部屋に干すなら、冷房の温度設定は25℃が目安です。
また、湿度はエアコンの除湿モードや除湿機を使って60%以下にコントロールし、サーキュレーターなどで空気を循環させるようにすると良いでしょう。さらに、“温度”“湿度”“空気の循環”の三大条件を揃えられる衣類乾燥除湿機は、より効率よく乾かせるのでオススメです」
室内の空気を上手にコントロールして、ニオイを防ごう
神崎さんが教えてくれた“温度”、“湿度”、“空気の循環”という三大条件を整えれば、快適な居住空間を作れそう。中でも“湿度”と“空気の循環”は、室内での菌の繁殖に大きく関わるもの。掃除や洗濯をまめに行って菌を減らした上で、家電を利用したり、換気したりして室内の空気を上手にコントロールしたいですね。
神崎:「例えば寝具などの洗濯は大変だからと、ニオイを封じ込める消臭スプレーや良い香りがする芳香剤を使う人もいますが、根本的な解決とは言えません。その点、ニオイの大元となる菌を抑制できるような機能を搭載する家電は良いと思います。強すぎる香りは“香害”などと呼ばれることがありますが、これなら香りが苦手な人にも向いているのではないでしょうか」
ニオイは、生活空間の快適性を左右する大きな要素のひとつ。解決できないニオイはないので、ひとつひとつ対処していきましょう。
QUALITY AIR FOR LIFE
24時間365日、世界中のあらゆる生活シーンで空気はあなたと共にあります。パナソニックが目指しているのは、空調技術と換気技術の融合により新鮮な空質を保ち、心と身体の健康につながる快適な生活、"Quality Air for Life"を世界中の人に享受してもらうことです。これまで培ってきた総合的な技術力で健やかな暮らしをお届けしていきます。
空気をかえるナノサイズの技術
- ● 電気を帯びた水、ナノサイズの「帯電微粒子水」とは
- 「帯電微粒子水生成技術」は、空気中の目に見えない水分を集めて高電圧を加え、ナノサイズの水粒子を生み出す技術です。この水粒子は電気を帯びているため「帯電微粒子水」と呼ばれます。
- ● 様々な物質に作用しやすいOHラジカル(高反応成分)
- OHラジカルは空気中の菌※2・アレルゲン※3に含まれる水素を抜きとるという性質をもっています。このOHラジカルの数が多ければ多いほど除菌効果※3が期待できます。
-
「帯電微粒子水」が
菌に届き… -
「OHラジカル」が
菌の水素を抜き取り… -
菌の水素を水に変形、
菌を抑制します
- ※1 におい・かおり環境学会誌,36(2),82-89(2005)より
- ※2 約6畳の試験室内での4時間後の効果を検証済み(実使用空間での計測結果ではありません。)
【試験機関】(一財)北里環境科学センタ−
【試験方法】約6畳の試験室内で菌を浮遊させ空気中の菌数を測定
【除菌の方法】「帯電微粒子水」発生装置を運転 【対象】浮遊した1種類の菌
【試験結果】4時間で99%以上抑制(北生発24_0301_1号) - ※3 約6畳の試験室内での8時間後(花粉)、24時間後(ダニのフン・死がい)の効果を検証済み
(実使用空間での計測結果ではありません。)
【試験機関】パナソニック(株)プロダクト解析センター
【試験方法】約6畳の試験室内で布に付着させたアレルゲンをELISA法で測定
【抑制の方法】 「帯電微粒子水」発生装置を運転 【対象】付着したアレルゲン
【試験結果】〈花粉〉8時間で88%以上抑制(BAA33-130402-F01)〈ダニのフン・死がい〉24時間で60%以上抑制(BAA33-130304-F04)。 実際の効果は、季節・周囲環境(温度・湿度)、使用時間、個人によって異なります。「帯電微粒子水」・「高濃度帯電微粒子水」はウイルス等を抑制する機能はありますが、感染予防を保証するものではありません。
監修
神崎 健輔
(かんざき けんすけ)
洗濯・シミ抜き職人。実家の老舗クリーニング店で部長として働きながら、全国から集配可能なクリーニング店の運営も行う。また、それらの経験をもとに「洗濯ハカセ」として、家庭でもできる洗濯・シミ抜き術を発信中。テレビや雑誌など、多数のメディアにも出演している。総合情報サイト『All About』洗濯ガイド。
空気のこと、
みなさんはどう思いましたか?