はじめての資産運用ガイド北川 邦弘

NISAだからといって特別なことをする必要はありません。増やすための資産運用を教科書通りにすればいいのです。ただ一つ、投資するタイミング、資金投入の計画だけは、再考したいポイントがあります。ライフプランと一緒に検討してください。

NISAキャンペーンが盛んで、新聞や雑誌には偉い専門家たちが、神経質な方法論を展開しています。年間でたった100万円程度の投資を始めるときに、枝葉末節のことまで心配して投資をしないといけないのでしょうか？そこまで心配するなら投資などしないほうがよいと思います。

お金の管理でもっとも大事なことは、増やす場所、守る場所を明確に使い分けることです。今回は穏やかなお金の置き場所のお話です。リスクにさらしたくないお金をどこにおいておくか？金融の自由化により選択肢は増えています。

投資とは、生涯の収支を黒字にするために行うものです。そもそも、生涯の収支の現状を知らなければ、真っ当な目標の立てようがありません。現状を直視しましょう。その上で、幸せになれる計画を作り、その実現のために穏やかな投資を成功させてください。

多くの日本人は、日本株の浮沈に運命を賭けています。しかし、個人は国境に制約されることなく、自由に世界を股にかけることができます。旅だけでなく、投資も同じです。日本株が低迷していても、海外に将来性の高い投資先はたくさんあるのです。目を見開いて、日本株だけに集中する習慣を卒業しませんか？

投資とは忙しいもの、あわただしいことと思っていませんか？いつも売買をしなければ成績が上がらない、そんな思い込みが投資の損失を作っているかもしれません。大事な原則は、ステイ・イン・ザマーケット！マーケットから退場してはいけません。なぜなら……？

証券業界は、ＮＩＳＡのビジネスチャンスとして新しい商品の開発に余念がありません。しかし、万人向けのＮＩＳＡ商品などあるはずがありません。セールストークをうのみにしないで、自分に最適なルートを発見して、マイウエイを歩んでください。

お金のトレーニングという意味で言えば、腕力や脚力よりも体幹力がもっとも大事です。激しい相場の中でもぶれない自分を保つために、体幹力を鍛えてください。そのポイントを3点でご紹介します。

NISA(ニーサ)が与えてくれている投資期間は5年間です。しかも、非課税枠の再利用や繰越が求められていませんので、5年間の1回の取引で収益を最大化することが、ニーサ活用の最大の秘訣です。その「5年間」にはこんな意味が込められています。

投資に必要なのは自分の「人間力」だったりします。ここでは特に必要である「決断と選択をする力」について解説します。お金を増やしたければ、マーケットやチャートのことを勉強するよりも、自分の現状を把握して、自分の能力を開発することが先決ということです。